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シングルマザーの就職・転職活動 職務経歴書 ~ 採用に一歩近づく書き方は? 後編 ~

ライター 山木三千代

キャリアカウンセラーとして年間1,000人以上のシングルマザーの就職をお手伝いしています。私自身も4人の子育てと仕事を両立させながら収入をあげるため、多くの転職を経験。そのノウハウをお伝えします。

Photo mitiyo yamaki

Career change partl

職務経歴書の最重要項目

職務経歴書の中で一番大切なのは、過去の業務で培ったスキルや能力をしっかりと記載することです。
しかし、今までに磨いてきた能力を書いてくださいとお伝えすると、多くの方が「書けるような仕事はしてないので、特別なスキルはありません」とおっしゃいます。「特に努力したこと、達成したことは?」とお聞きしても、なかなか思い浮かばないようです。

でも、そんなことは決してないはずです。一生懸命、業務に取り組んできたはずです。自信を持って、これまで経験してきたことをアピールできるようになってください。
過去の仕事を振り返った時、入社3日目と退職3日前の貴女ではできることがずいぶん違っていたはずです。最初は手間取っていた業務も、軽々と処理できるようになっていたと思います。これを「成長」と言います。成長を見つける方法は色々ありますが、自己PRの時にもご紹介した「職務の棚卸」が役立ちます。

シングルマザーの就職・転職活動 応募編 ~志望動機の書き方~

毎日の仕事を丁寧に思い出してみてください。この時の注意点は、自分で仕事を「大きい」「小さい」とジャッジしない、ということです。仕事に大きいも小さいもなく、「当たり前のことだから……、大したことはしてない」などと思わないで欲しいのです。当たり前のことを当たり前にしっかり取り組める人こそが、企業にとって大切な人財となるのですから。
また、成功体験だけを記載しなければいけない、というわけでもありません。失敗した経験とそこから何を学んだかを合わせて書くと人事担当者の興味を引く内容になります。

直近もしくは在職中の業務内容を詳細に書き出してみましょう。この作業を行う時に、意外に便利なのが中学校で習った「5W1H」です。全部は必要ないので、下記の「3W2H」程度を考えていただければ十分です。

・いつ(When)
・なにを(What)
・なぜ(Why)
・どのように(How)
・どれくらい(How meny)

これをベースにして文章を作成します。

・いつ(毎日)
・なにを(入出荷伝票を)
・なぜ(在庫管理のため)
・どのように(迅速にミスなく)
・どれくらい(100件の)
⇒入力処理をしていました。

・いつ(毎月月末の)
・なにを(棚卸データの作成を)
・なぜ(効率よく処理できるようにするため)
・どのように(日々のデータ処理の方法を見直し)
・どれくらい(月末の処理時間を半分に)
⇒短縮することに尽力しました。

・いつ(日々の)
・なにを(他部署との連携において)
・なぜ (コミュニケーション不足によるミスを減らしたいため)
・どのように(連絡方法を確立し)
・どれくらい(大幅に)
⇒連携ミスを減らすことができました。

いかがでしょうか? 「もっと作業効率をアップできないかな」と考えながら工夫したことやコミュニケーション能力を駆使して改善したことって、たくさんあると思います。
そして、ここで大切なのが、「どのように」と「どれくらい」です。この点を明確にして、必ず文章に組み入れてくださいね。これまでの働き方を振り返って、頑張ったこと・努力したことを探してみてください。

未経験職種に応募するとき

このような考え方で「仕事に対する姿勢」や「業務処理能力」に視点を置いてみると、自分に多くのスキルが身についていることを実感できると思います。
それを知っていただけると、未経験の職種への挑戦も怖くなくなると思います。未経験の仕事でも、貴女の仕事に対する姿勢や人柄は変わらないはずです。経験のあるなしに関わらず同じように努力しながら前向きに柔軟に取り組む姿勢があれば大丈夫です。

例えば、事務職しか経験のない方が介護職に挑戦しようと思った時。
事務仕事では「社内の人間関係の調整役」や「周りの状況に合わせて働く柔軟性」を求められることも多いとも思います。その能力を業務を通じて伸ばすことができていれば、介護職でもその能力は必要とされるので、そのままでも十分にアピールポイントになります。

このように、仕事内容だけではなく必要とされる能力の観点から自分の長所を発見できれば、未経験の仕事でも力を発揮することができるはずです。
同じようなスキルを求められる仕事は、違う業界や職種の中にもたくさん見つけられるはずですから、この視点も忘れずに仕事の選択肢を広げていただきたいと思います。