シングルマザー(母子家庭)の暮らしを「ちょっとずつ」良くする

シングルマザーの支援制度 受給資格のボーダーラインを把握しよう!

ライター オイカワユキコ

小学生の娘と暮らすシングルマザー。「幸せになるために離婚した」をモットーに、個人事業主としてライター・役者・イベントコンサル・シュガーアーティスト・国際交流のNPO など多方面で活動中。

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シングルマザーの支援制度 所得のボーダーラインは?

シングルマザーにとって頼りになる支援制度。所得制限があるサービスが多いので、基準額が気になると思います。ただ……、その基準はバラバラなので分かりにくい! ですよね。そこで今回は、各種手当や助成金の基準額を表にまとめてみました。

自治体によって異なるので、大よその目安として参考になさってください。

シングルマザーが受けられる主な手当及び助成金(給付金)

児童育成手当(東京都)など自治体独自の制度も含まれていますが、7つの支援でボーダーラインを確認したいと思います。

  • 児童扶養手当
  • 児童育成手当
  • 児童手当
  • 就学助成金
  • ひとり親家庭等医療費助成制度
  • ひとり親家庭住宅費助成制度
  • 臨時給付金

所得基準表1:手当関連

扶養親族0人の所得 扶養親族1人の所得 扶養親族2人の所得 1人増の加算額 注意事項
児童扶養手当 全部支給19万円
一部支給192万円
全部支給57万円
一部支給230万円
全部支給95万円
一部支給268万円
38万円 全部支給と一部支給がある
所得制限以上は支給されない
児童育成手当 360万4,000円 398万4,000円 436万4,000円 所得制限以上は支給されない
児童手当 622万円 660万円 698万円 所得制限以上は、特例給付として5,000円が支給

所得基準表2:助成金関連

就学助成金 生活保護受給者・児童扶養手当受給者・基準所得(家族構成と年齢人数による)に該当する方
ひとり親家庭等医療費助成制度 児童扶養手当に準ずる
ひとり親家庭住宅費助成制度 自治体により異なる
児童扶養手当の所得基準に準ずるところが多い
臨時給付金 住民税が非課税の人

=== 注:所得について ===
■所得の基本的な計算方法
収入-必要経費
※所得の算出方法は収入形態によって異なります
※給与所得の方は、給与所得の源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」で確認できます

児童扶養手当の所得計算方法は特殊なため、以下の式にて別途計算し直す必要があります
■給与所得の方
収入-給与所得控除-諸控除(障害者控除、特別障害者控除等)-8万円(社会保険料控除額)+養育費の8割相当額
■自営業の方
売上―必要経費―諸控除(障害者控除、特別障害者控除等)-8万円(社会保険料控除額)+養育費の8割相当額

※詳細はお住まいの自治体でご確認ください。

シンママで扶養0人とは?

「扶養親族0人ってどういうこと?」と疑問に思う方もいらっしゃると思います。
婚姻中は子どもを夫の扶養親族として数えている家庭が多いですよね。所得や扶養家族の人数は前年度の1~12月が基準となりますが、手当の更新は6月なので、1~6月までに申請すると前々年度の所得で審査されます。このため、離婚と申請時期によっては、最大一年半、扶養家族0人という状態が生じてしまうのです。

児童扶養手当を基準にしよう

「所得基準表1:手当関連」の通り、所得基準が一番低いのは「児童扶養手当」ですね。このため、児童扶養手当の受給資格が他の支援の基準となっているケースが多いです。「児童扶養手当を受けていれば、その他の支援もほぼ受けられる」と考えてよいでしょう。

第1のボーダーライン:児童扶養手当

「扶養親族(子ども)1名」を例にもう少し詳しくみてみましょう。

児童扶養手当 所得基準と支給額(子ども1名の場合)

基準所得 年間支給額 所得+支給額 その他の手当
57万円
(全部支給)
4万2,290円×12カ月=50万7,480円 107万7,480円 児童扶養手当に準ずる支援も受けられる
57万1円~230万円未満
(一部支給)
4万2,280円~9,990×12カ月=50万7,360円~11万9,880円 107万7,360円強~242万円弱
230万円
(一部支給の最低額)
9,980円×12カ月=11万9,760円 241万円9,760円
230万1円以上
(支給対象外)
0円 231万円 児童扶養手当に準ずる支援は受けられない

児童扶養手当は

  • 所得57万円まで:全額支給
    月額の支給額は42,290円
  • 所得57万1円~230万円:一部支給
    月額の支給額は42,280~9,980円
    所得に応じで10円単位で計算
  • 所得230万円1円以上:支給対象外
    児童扶養手当は貰えない、児童扶養手当に準ずる支援も受けられなくなる

となっているため、所得が0~230万円未満の場合はボーダーラインを気にすることはないでしょう。
ただ、230万円を越えてしまうと230万円以下の人より損をしていると感じてしまうかしれません。

第2のボーダーライン:125万円

手当などの申請時に「非課税世帯」という言葉をよく聞くと思います。
所得税と住民税は計算方法がそれぞれ異なるのでややこしいのですが、先に出てきた臨時給付金での「非課税世帯」では、住民税の所得割も均等割りも非課税の方を指します。
シンママは「寡婦」の分類になるので「前年度所得が125万円以下(給与所得者は204万4千円未満)なら所得割も均等割りも非課税」という基準を覚えておきましょう。

ボーダーライン内外の差

230万円以上の所得になると、児童扶養手当は一部支給も受けられなくなり、非課税世帯でもなくなりますが、児童手当、児童育成手当は受給できる可能性があります。

ここで、児童育成手当など多くの支援策では、全部支給・一部支給という区分けがないので「0円か全額支給」になる、という点にも注目しましょう。「所得制限を超えないか超えないか」の差をより実感することなります。

児童育成手当を例に考えてみましょう。

児童育成手当 所得基準と支給額(子ども1名の場合)

扶養1名の場合の対象所得 年間支給額 所得+支給額
398万4,000円まで 16万2,000円 414万6,000円
398万4,001円 0円 398万4,001円

児童育成手当は月額1万3,500円なので、年間では16万2,000円になります。また、所得には税金がかかりますが手当にはかかりません。
扶養親族が子ども一人で所得が398万4,000円を超える場合、414万6,000円以上を目標に頑張らないと、手当を受け取る方がいいのか悩むことになると思います。

まとめ

手当を頼りにして勤労を怠ってはいけないと思いますし、手当の必要のない収入を目指すことも大切です。
しかし、仕事(収入アップ)と子育ての両立は難しく、その板挟みで苦しんでいるのがシンママの現状です。
子どもに寂しい思いをさせながら必死に働いたのに……、税金だけが増えて支給額は減る、という結果になるとやはり考えてしまうと思います。

支援制度を上手に活用しながら無理のないキャリアアップを計画していくことも、賢く逞しい母の姿だと筆者は思います。


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