シングルマザー(母子家庭)の暮らしを「ちょっとずつ」良くする

シングルマザーの就職・転職活動 ~ 選考担当者の印象に残る書類とは ~

ライター 山木三千代

キャリアカウンセラーとして年間1,000人以上のシングルマザーの就職をお手伝いしています。私自身も4人の子育てと仕事を両立させながら収入をあげるため、多くの転職を経験。そのノウハウをお伝えします。

Photo mitiyo yamaki

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応募書類の作成をお手伝いしていると、「バランスの悪さ」を感じることが多くあります。貴女の書類もそうなっていないか、改めてチェックしてみてくださいね。

履歴書と職務経歴書のバランス

履歴書は基本的に、貴女の社会的に必要な情報を全て、ルール通りに記入すればよいだけです。そのため、自分史年表としてではなく、学歴と職歴のみをしっかりと記載してください。

女性の場合、結婚や出産などで働いていない期間が長い場合もあると思います。
ブランク=デメリットに感じて、その期間何をしていたか書きたくなる気持ちもわかります。ただ、専業主婦だった時期など、仕事をしていなかったのであれば、事実のままにブランクとして記載しましょう。
面接などで必ず確認されるはずですから、その時にきちんと伝えることができるように整理しておけば問題ありません。
履歴書は、提出する会社は違っても、志望動機以外は変更しないようにしましょう。

一方、職務経歴書は違います。履歴書に記載した貴女の情報を詳細に説明するものです。
ここで重要なのが「履歴書に記載したこと」です。自分の職歴をアピールしたいという思いが強くなると、履歴書に書いていない仕事や学生時代の経験を職歴として書いてしまうことがあります。注意しましょう。

なお、職務経歴書の職歴については、履歴書に書いた職場での業務内容や経験を全て記載してください。記載する順序に関しては、時系列順で書く、新しい仕事から書くなどいくつか方法があります。

シングルマザーの就職・転職活動 職務経歴書 ~ 採用に一歩近づく書き方は? 前編 ~

履歴書に書いていない仕事や他での経験をアピールしたい場合は、職歴としてではなく自己PRなどを活用しましょう。履歴書と職務経歴書の内容に違いがないようにすることが大切です。

職歴の書き方のバランス

では次に、記載内容のバランスや分量についてご説明しましょう。
履歴書に書いた職場での経験を、全て細かく書いていくと膨大な量になってしまいます。ここで考えなけらばいけないのが、メインにする職種とその他の職種のバランスです。

例えば、履歴書に3社の職歴があった場合の分量的比率は、「直近の仕事:一つ前の仕事:その前の仕事」に対して「7:2:1」くらいがよいでしょう。全てを均等に書く必要はありません。このバランスが上手くとれている方が、相手に伝わりやすい職務経歴書になります。

直近の仕事以外の方が応募する職種に近い場合は、キャリア式にして経験の長いもの、もしくは応募先に必要な職歴から順に書きます。その上で、必要な順に「7:2:2」くらいの比率で書きましょう。

何度もお伝えしますが、履歴書と職務経歴書、どちらかだけに記載があるということは絶対に避けてください。

職歴にない経験を伝えたい

ボランティアやその他の経験を伝えたい場合は、自己PR文に盛り込みましょう。
PTA役員などにしっかりと取り組んでいれば、担当者の関心を引く自己PRになります。ただ、その経験によって「どのようなことを学び、何ができるようになったか、そしてそれを、これからの仕事でどのように活かせるか」までを、ストーリーを立てて書くことが必要です。

PTA役員で書記係として1年間取り組みました。配布物や議事録など様々な書類作成に携わり、周りの方々から教えていただきながらパソコンスキルを向上させてまいりました。このスキルは今後の書類作成業務にも活かせると考えております。

このように書ければ、PTA活動も自己PRとして十分通用しますね。また、学校行事や自治会の活動なども、人とのコミュニケーションスキルや調整力を学ぶ貴重な経験だと思います。上手に活用してみてください。

ただ、ボランティア活動や留学、学生時代のアルバイトなど、自己PRで取り上げたい経験は数多くあると思いますが、5年以内の経験から選びましょう。
すばらしい経験であっても、時間が経過してから文章にすると伝わりづらくなります。5年以上前の体験を取り上げたい時は、面接の話題として上手に伝えていただいた方が貴女の魅力が増します。

箇条書きと文章書きのバランス

箇条書きと文章を上手に使い分けると、見やすい職務経歴書になります。
一般的に、箇条書きは事務的で冷たい、文章は人間的で温かい印象になります。この特性を活かし、業務スキルと人柄の両面が伝えられる職務経歴書を作成しましょう。

業務内容や経験を記載する場合は、箇条書きが適しています。
「パソコンにて100枚の請求書・領収書の作成をして郵送する」と文章で書くより、

  • 請求書、領収書等の伝票作成(100枚/日)
  • 郵送物の封入、封緘作業(50通/日)

と箇条書きにした方が、伝わりやすくスキルも明確にわかります。
なお、箇条書きの文末は、必ず体言止めにしましょう。形は箇条書きにしても、文体がですます調になってしまっている混在型が女性の書類には多く見受けられます。

一方、自己PRなど人柄を伝えたいときは文章の方がよいでしょう。長くなりすぎず、端的に伝わる文章を書くのは簡単ではありませんが、練習すればできるようになりますよ。

職務経歴書全体を見た時に、箇条書きと文章の比率は「6:4」か「7:3」くらいがよいでしょう。文章が多すぎる書類は見づらく、わかりづらい印象になります。文章は多くても全体の4割程度までと覚えておいてください。
また、文章の中に「です・ます調」と「だ・である調」が混ざらないように「です・ます調」で統一しましょう。

視点のバランス

応募書類の作成から面接まで、就職・転職活動全般を通して注意していただいたいのが「視点」のバランスです。

特に書類作成については、自分だけの視点ではなく、相手の視点で自分のスキルを客観的に判断できるようになりましょう。

客観的にというのは、自分のスキルや経験を低く評価することでは決してありません。「私にはできないかも」ではなく、今までの経験やこれからの努力でどうなっていくのか? 何が期待できるのか? を相手の視点で正当に評価できるようになってくださいね。

ただ、相手視点で自分を評価するのは難しいと思います。悩んだ場合は、職業紹介会社のキャリアコンサルタントやハローワークの相談員などの専門家に手伝ってもらいましょう。自分では気が付かなかった貴女の魅力を探してくれるかもしれませんよ。



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