シングルマザー(母子家庭)の暮らしを「ちょっとずつ」良くする

シングルマザーの気になる子どもの教育費2 小学生が教育費の貯め時!

ライター 加藤葉子

女性とシングルマザーのお金の専門家として、全国の女性よりお金の相談を受けているファイナンシャルプランナー。行政主催のマネー講座や女性ファイナンシャルプランナーの養成などでも活動中。シングルマザーで一児の母。

Photo yoko kato

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子どもの成長は嬉しいものの、習いごとや衣類など子どもにかかるお金が少しずつ気になる、というのが小学生ママのリアルな声。でも実は、小学生が一番「貯め時」なのです。

Q:小学生のうちが「貯め時」と聞いたけれど、本当? 小学生の教育費って、いくらかかる?
A:小学生の教育費は年平均約32万円です。中学や高校では、公立でも年平均40~50万円。大学受験をする場合は、高校3年生で年間100万円は覚悟。やはり小学生が貯め時と言えます

1.小学生の教育費、いくらかかる?

まずは、文部科学省の調査結果から小学生の教育費を見ていきましょう。
小学生は、次のグラフからもわかるように私立に行くか、国公立に行くかで教育費が大きく変わります。小学校で、私立と公立の差は約4.8倍となります。

教育費総額での比較

2.公立小学校の教育費

下記は、公立小学校の学年別の平均データです。小学校1年生が約36万円と高くなっていますね。これは小学校入学時の準備費用が含まれているからです。

入学準備費用の中身を見ると、大きな出費になるものは、ランドセル(相場3万円~5万円)と学習机(安いもので3万円代、高いもので10万円代)。その他入学式の服・文具・体操服(夏・冬)・紅白帽・上履きなどがあります。

学年別教育費と内訳(公立)

出典:文部科学省 平成26年度「子供の学習費調査」の結果についてより筆者が概算を作成

習い事や塾代は学年が高くなるにつれて増えていますが、1年生が2年生よりかかっています。
また、人口別にみると、人口が多い地域ほど塾・習い事にお金をかける傾向があり、平均すると月約2~3万円です。

3.リアル小学生ママの声

小学生ママのリアルな声をご紹介します。

4.自転車の保険は「個人賠償責任保険」で

「個人賠償責任保険」は、マンションの水漏れや自転車事故など、日常生活の事故やトラブルで損害賠償が発生したときに備えるものです。

例えば

  • 駐車場に停めてある車に子どもが傷をつけた
  • 子どものケンカでお友達に怪我を負わせてしまった
  • 買い物に行った際、商品を落として壊してしまった
  • 自転車で駅に向かう途中、人にぶつかってケガをさせた
  • 子どもがキャッチボールをしていて、窓ガラスを割ってしまった

など、日常生活で他人に対しての賠償が発生した時に守ってくれる心強い保険です。では、いったいどのように加入すれば、いいのでしょうか?

加入パターンは色々ですが、「個人賠償責任保険」は火災保険や自動車保険に入っていれば、「特約」として既に加入しているかもしれません。一度確認をして、未加入であれば、「特約」としてつけましょう。
家族の中で一人が入っていれば、家族の全員が保険の対象になるので、子どもの自転車事故にも対応できます。火災保険の特約だと月100円以下でつけられるところも多いですよ。

5.学童保育と小4の壁

小学生になると、「学童保育」を活用するシングルマザーも多いですね。学童保育の費用は、上記の文部科学省の調査結果には含まれていないので、別途ご紹介します。

学童保育の費用は自治体によってかなり違いますが、例えば、大阪府東大阪市の場合は、対象が小学校6年生までで、利用料は1人6,000円/月(土曜日も利用する場合は別途1,000円/月)、おやつ代2,000円/月、傷害保険料実費となります。

しかし、自治体によっては、学童の利用は小学校3年生までとなっているところもあり、特に一人っ子の場合は、4年生から習い事に通うご家庭もでてきます。
コスパ的にはそろばん塾が人気のようですが、子どものお友達関係で習い事を決めているのがリアルママの声です。

6.小学生ママが知っておきたい手当

シングルマザーが受給できる手当は「児童手当」「児童扶養手当」、地域により「児童育成手当」となります。
小学生になると「就学援助」もありがたい制度。ご存知のママも多いと思いますが、ワンポイントアドバイスを踏まえて今回は、「就学援助」と「児童扶養手当」をご紹介します。

低所得者の強い味方「就学援助」とは?

「就学援助」とは、小中学生のいる低所得世帯に対する学費の援助制度です。学校生活で必要な学用品、給食費などの負担が少なくて済むように申請し、条件にあてはまれば現金が支給されます。
対象者は、所得制限があり、年間所得160万~300万以下が多いですが、自治体によって異なります。
援助の内容は、入学準備費、学校給食費実費、臨海・林間学校費、修学旅行費、学用品費などになります。

「就学援助」は小・中学生の保護者にとってありがたい制度ですが、必ず申請(所得がわかるものを提出)が必要です。
申請時期は春が一般的ですが、経済面で急に変化があった時や転校した際は、忘れずに申請しましょう。気になる方は必ずお住いの自治体に確認してくださいね。

児童扶養手当は所得制限に注意!

シングルマザーの命綱と言われる「児童扶養手当」。2016年に支給額が改善されました。ただし、所得制限があることに注意しましょう。

児童扶養手当の支給額
平成28年8月から

全部支給 一部支給
児童1人の場合 42,330円 42,320円~9,990円
児童2人目の加算額 10,000円 9,990円~5,000円
児童3人目以降の加算額 6,000円 5,990円~3,000円


所得制限限度額
平成14年8月1日以降

扶養親族等の数 母、父又は養育者 孤児等の養育者、配偶者
全部支給の所得制限限度額 一部支給の所得制限限度額 扶養義務者の所得制限限度額
0人 19万円未満 192万円未満 236万円未満
1人 57万円未満 230万円未満 274万円未満
2人 95万円未満 268万円未満 312万円未満
3人 133万円未満 306万円未満 350万円未満
4人 171万円未満 344万円未満 388万円未満
5人 209万円未満 382万円未満 426万円未満

所得額=年間収入金額-必要経費(給与所得控除額等)+養育費-8万円(社会保険料相当額)-諸控除

所得制限では、扶養の人数によって違うことにも注目! 例えば、正社員で働いていて、自分の親を扶養に入れることで、この扶養人数が増え、所得制限限度額もあがります。

7. まとめ

小学生にもなると友達との関係でつい「習い事」が増えがちですが、小学生の時期が教育費の貯め時! を心得て、児童手当や児童扶養手当を別口座で管理していきましょう。

子どもの保険も気になるところですが、かけ過ぎには注意。自転車の保険は、「個人賠償責任保険」で安く加入しましょう。

また、小学生になると子育ても落ち着いて、収入アップを目指すシングルマザーも多いですが、児童扶養手当の所得制限の金額をもう一度確認しましょう。


次回は「シングルマザーの気になる子どもの教育費3 中学生から利用できる支援制度と家計見直しにも注目!」をご紹介します。


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― 気になる子どもの教育費 ―
1回目 保育園編: 保育園ママが知っておきたいリアルな話
2回目 小学生編: 小学生が教育費の貯め時!
3回目 中学生編: 中学生から利用できる支援制度と家計見直しにも注目!
4回目 高校生編: 高校生は大学受験費用と奨学金に注意!
5回目 大学生編: 大学費用は給付型奨学金も活用!