シングルマザー(母子家庭)の暮らしを「ちょっとずつ」良くする

離婚までの過程は色々だけど……、肝心なのはシンママになってからの生活!

ライター 加藤良子

小学生の一人娘と完全に自分のことを人間だと思っているワンコと気ままな二人+一匹暮らしを楽しんでいるシングルマザーです。将来は日本を飛び出して二人で暖かい所に住むのが夢!シングルマザーならではの喜びや悩みを皆様と共有していきたいと思います

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辛いことも楽しいこともあるシンママ生活。どのように乗り越えていくかで、その後の人生が大きく変わります。

今回は、離婚~シンママ生活を充実させるためのアドバイスをお伝えしたいと思います。幸せなシンママ生活を送るためのヒントになると嬉しいです。

離婚の種類

一口に離婚といっても、離婚の方法には当人同士の話し合いで決まるものから、裁判により決着がつくものまで、いくつかの種類があります。

どのようなケースでも、離婚には今までに経験したことのないほどのエネルギーが必要になります。あらかじめ、ある程度の覚悟をしておきましょう。

協議離婚

もっとも一般的な離婚方法は、双方の話し合いで離婚が成立する「協議離婚」です。当事者だけで折り合いがつかない場合は「代理人」という形で弁護士が介入するケースもあります。

協議離婚は、夫婦間の話し合いと書面の提出のみで成立しますが、一刻も早く離婚したいからといって、離婚届を提出して「はい。さようなら」というわけにはいきません。

養育費や財産分与、借金の支払い方法などについては、離婚届に記載されないため、話し合いで決めることになります。口約束だけで済ませるのではなく、法的な効力がある「公正証書」を作成しておいたほうがよいでしょう。

また、未成年の子どもがいる場合は「親権者」を決めないと、離婚は成立しません。親権の話し合いで揉める夫婦も多く、話し合いだけで解決しそうにない場合は、調停離婚や、裁判離婚になります。

調停離婚

協議離婚では折り合いがつかない場合に選択できるのが「調停離婚」です。

調停離婚を希望する場合は、家庭裁判所に調停の申し立てを行います。申立書を届け出る家庭裁判所は、住んでいる地域にある家庭裁判所でもいいですし、実家近くの家庭裁判所でも構いません。調停は申し立てをした家庭裁判所で行われるため、通いやすい場所を選ぶようにしましょう。

調停は裁判とは異なり、調停委員が当事者の間に入り話し合いを進めてくれる場です。

調停委員は必ずしも離婚のプロというわけではなく、あくまでも中立な立場でお互いの言い分を取りまとめる役割をしてくれるだけの存在です。そのため、弁護士などの専門家へ相談した方が有利に進めることができるでしょう。

私は、結果的には協議離婚になりましたが、調停離婚も視野に入れていたため弁護士へ相談に行きました。細かいアドバイスをしてもらえたので参考になり、「相談してよかった」と思っています。

なお、調停委員は常駐しているわけではなく、離婚調停も毎日行われているわけではないので、1回目の調停から次の調停まで3か月~半年待たなくてはいけない場合もあります。

裁判離婚

離婚をしたいのに相手が応じてくれないからと言って、いきなり裁判へ持ち込むことはできません。あくまでも裁判離婚は調停を行った結果、折り合いがつかなかった場合に、どちらかが裁判所に離婚の訴えを提起して、判決を求めるという手順で進みます。

裁判は、調停のような話し合いの場ではなく、双方の言い分を主張した結果、裁判官によって判決が下されます。

相手が離婚を拒んでも、判決が出れば強制的に離婚が成立します。逆に、離婚が妥当ではないという判決が下された場合は成立しません。

離婚できないという判決が下された場合は、高等裁判所に控訴することで、改めて裁判を行うことが可能です。

高等裁判所で行われた裁判でも、同じ判決が出た場合は最高裁判所に上告することができます。

しかし、日本では実際に裁判所に行き、裁判を行うことは少ないようです。
裁判に持ち込まれたとしても、裁判が行われる前に原告の請求を被告が承諾することで離婚が成立する「認諾離婚」や、訴訟中に裁判官から和解を促され、双方が離婚に合意する「和解離婚」というケースが多いようです。

審判離婚

調停での話し合いがなかなかまとまらず、成立しそうにない場合は、調停員の意見を聞いた家庭裁判所が強制的に離婚を成立させる「審判離婚」というケースもあります。非常に稀ですが、裁判官が離婚をした方がお互いのためだと判断した時に行われます。

離婚後の手続き

離婚をして姓を変えると、それにともない免許証やカード類などの名義や住所を変更しなければなりません。

子どもがいる場合は、児童扶養手当の手続きも必要になります。また、親権を持っていても離婚をした時点では、まだ子どもは父親の戸籍に入っているため、自分の戸籍に移したい場合は「子の氏の変更許可申し立て」も必要になります。

さらに、市民税や年金の控除など支援制度の申し込みのため、しばらくは役所に通うことになるでしょう。

シングルマザーを襲う不安

離婚が成立すると、息つく暇もなく色々な不安が押し寄せてきます。

のしかかる重圧

シングルマザーになるということは、一家の大黒柱になるということです。専業主婦やパート勤めだった場合は、元旦那の収入に頼っていた生活とは異なり、自分ですべての生計を維持していくことになります。

自分で生活費をまかなわなければならないという重圧は、離婚後しばらくして、公共料金や、生活費などの明細を見ることで実感するという人も多いようです。

経済的なことだけではなく、子どもの心のケアなど、精神的な面でもプレッシャーを感じます。
父親がいない上に仕事が忙しくて子どもと接する時間が確保できないという罪悪感は、経済的なことよりも重みがあるかもしれません。

漠然とした不安

「このままの生活を続けて将来への積み立てができるのだろうか?」「子どもに十分な教育を受けさせてあげられるのだろうか?」「もし私が病気になったらどうしよう?」シングルマザーの不安を言い出したらキリがありません。

また、子どもが学校でいじめられないかなど、子どもに対する不安も心の中で大きな割合を占めるでしょう。

世間の目

日本でも離婚は珍しくなくなったとはいえ、シングルマザーに対する世間の目は、特別なものを見るような目であるのを感じます。年配者の中には「離婚した=忍耐力がない、わがまま」と結びつけてしまう方もいるようです。

不安を乗り越えるには? 

生活リズムを整える

離婚直後は手続きや仕事探しに追われて、生活のリズムをなかなかつかむことができないと思います。
疲労感も増しますが、できるだけ早くひとり親家庭としての生活のリズムを安定させることができると精神的にも安定します。

また、仕事が決まると生活リズムがある程度一定になり、それが子どもにとっても当たり前の日常となることで安心感が生まれます。

経済的に余裕があり仕事をする必要がない場合以外は、できるだけ早く仕事を決めましょう。

離婚後の手続きは大変ですが、待ち時間を利用して役所に掲示してある求人情報をチェックしながら条件に合う仕事を見つけるようにしましょう。

時間の有効活用

仕事が決まると、毎日仕事を終えて子どもを迎えに行き、帰宅してから家事をこなし、気が付いたら子どもと一緒に寝てしまった! という目まぐるしい日々が続くことが予想されます。

とにかくこなさなければならないことが山のようにあるため、自分の時間を確保することも難しくなるでしょう。

ただ、ママが毎日疲れ果てて笑顔になる余裕がなくなると子どもにも影響し負担をかけることになってしまいます。

忙しい毎日の中にわずかでもいいので、自分の時間を作ってストレスを解消するようにしましょう。

自分と子どものスケジュールをすべて書き出し、1週間の中で1時間でもいいので自分のためだけの時間を設定します。

自分の時間を確保するために他の時間を有効活用します。例えば、仕事が早く終わる日があれば、おかずやパスタソースなどを作り置きしたり、前倒しできる予定は先に済ませてしまいましょう。

自分の時間が確保できたら、思いっきり寝るのもいいですね。大好物を食べたり、ゆっくり読書したりするのもおすすめです。

癒しの時間が少しあるだけで、子どもに対する態度にも余裕が出ます。思考もポジティブになるでしょう。

経済的な不安は現実と向き合い解消

お金の問題もシングルマザーの頭を悩ませる大きな問題です。しかし「あまり考えないようにしよう」と現実逃避しても、不安は募るばかりです。

時間の問題を解決するのと同じように、収入と支出をすべて書き出して現実と向き合いましょう。
この作業を行うと、ひと月に必要な金額が明確になり、足りない場合は仕事を変えて内職などで補う、という対策を練ることができます。

支出に関しても節約できるところが発見できる場合もあります。
格安SIMを利用してスマホ代を安くしたり、週に一度のまとめ買いで食費を浮かせたりするなどの節約術を実践しましょう。

経済的な不安を少しでも軽減することができれば、離婚後にのしかかってくる重圧や精神的な不安も解消できます。

子どものケア

私は自宅で仕事をしているのですが、子どもに「ママとゆっくりソファーに座ってテレビが見たい」と言われてハッとしたことがあります。

子どもが学校から帰ってきた時に、家にいてあげられるようにと自宅での仕事を選んだにもかかわらず、仕事に忙殺され「子どもとのささやかな時間」を過ごすこともできていなかったのです。

精神的にも経済的にも余裕がないのは致し方ないことですが、宿題を見てあげたり、学校での出来事を聞いてあげたり、1日のわずかな時間でもよいので、子どもとコミュニケーションを持つように心がけましょう。

子どもの将来に色々と不安を感じるのはわかりますが、まずは目の前の環境を整えてあげることが大切です。毎日の会話やスキンシップなどが子どものケアにつながることを覚えておいてくださいね。

幸せなシングルマザーライフを送るために

精神的・経済的な安定を最優先させる! 

生活リズムを整えたり時間の使い方を工夫したりと、離婚前との生活との違いに上手に対応できると、精神的な安定につながります。
 
また「結局はお金」というわけではありませんが……、幸せになるためには生活できる最低限のお金は必要であり、子どもが望む塾に通わせたり、好きなものを食べさせてあげられるなど経済的に安定すると、ママ自身の幸せにもつながるでしょう。

ひとり親家庭に嬉しい制度も数多くあるので、きちんと調べて利用するようにしましょう。また、できる限り節約をしたり将来的なことを考えて資格を取得しておくのもよいですね。

「私のせいで」という考え方は厳禁! 

離婚をしたことで子どもに対して罪悪感を抱えてしまうシンママが多いようですが、過ぎたことをいつまでも気にしていても、前には進めません。

「私のせいで寂しい思いをさせてごめんね」「大変な毎日だけど自業自得だから仕方ない」など、ネガティブな考え方ばかりしていると、子どもにもマイナスの影響を与えてしまうでしょう。

子どもにとって一番安心して過ごせるのは、母親の笑顔が見られる生活ではないでしょうか? 幸せなひとり親家庭にしたいと願うなら、まずは自分の意識から変えていく必要があるでしょう。

シンママにコンプレックスを感じないで!

離婚には勇気と労力が必要なことは確かです。しかし、離婚を経験して実際にシングルマザーになった時、その先に待っているのは苦労だけではなく子どもとの幸せな生活だと実感できるでしょう!