シングルマザー(母子家庭)の暮らしを「ちょっとずつ」良くする

シングルマザー目線で考える保険3 個人賠償責任保険|日常のリスクに備える心強い保険

ライター 加藤葉子

女性とシングルマザーのお金の専門家として、全国の女性よりお金の相談を受けているファイナンシャルプランナー。行政主催のマネー講座や女性ファイナンシャルプランナーの養成などでも活動中。シングルマザーで一児の母。

Photo yoko kato

No55s

小学生が自転車で歩行者に大きなケガを負わせた事故での判決は記憶に新しいのではないでしょうか? 裁判所は子どもの母親に9,500万円の高額賠償を命じました。

今回は、シングルマザーが安心して過ごすために知っておきたい「個人賠償責任保険」についてご紹介します。

個人賠償責任保険とは?

個人賠償責任保険は、日常生活で他人に対しての賠償が発生した時に家族を守ってくれる心強い保険です。

日常のトラブルとしては

  • 駐車場で他人の車に傷をつけてしまった
  • 自転車で走行中に人にぶつかってケガをさせてしまった
  • お店の商品を誤って落として壊してしまった
  • 窓から誤って物を落として、下を歩いていた人にケガを負わせてしまった
  • 散歩中に飼っている犬が他人に噛みついてケガをさせてしまった
  • 子どもが友達の家の高価な置物を壊してしまった

などが考えられます。

特に、子どもでも運転できる自転車は、人にぶつかりケガをさせた場合、治療費や修理代などの賠償責任が生じます。事故の程度によっては後遺障害や死亡に至るような大きな事態となる場合もあります。

自転車に乗車する場合は必ず個人賠償責任保険に加入するよう条例で定める自治体も出ています。

では、具体的に個人賠償責任保険に加入する手順をみていきましょう。

個人賠償責任保険の特約が付いているか確認

個人賠償責任保険は、火災保険や自動車保険、各種共済、勤務先で加入する各種団体保険などに「特約」として加入することができます。また、クレジットカードに付帯されている場合も多くあります。

まずは、加入している保険契約に個人賠償責任保険の特約が付いているか確認してみてくださいね。

なお、保険料の目安は、補償額1億円を特約で加入した場合で年間1,000~3,000円です。
広い補償範囲と高額な補償限度額が割安な保険料で確保できるので、コストパフォーマンスは高いといえます。

補償額は1,000万円でも1億円でも、支払う保険料に大差はないので、補償額は大きく設定することをお勧めします。

加入時のチェックポイント

個人賠償責任保険に加入する場合、保険料や補償額の上限額以外にもチェックしたい項目があります。

1.示談交渉の有無

示談というのは、当事者同士の話し合いで解決する方法です。

示談交渉サービスの有無を確認する理由は、示談交渉サービスが付いていなければ被害者との交渉を自分で行うか弁護士に示談交渉を依頼する必要が生じるためです。

被害者との示談交渉が含まれていない保障の保険もあるので必ず確認しましょう。

2.本契約の解約

火災保険や自動車保険の特約で加入する場合、本体契約を解約すると特約である個人賠償責任保険も自動的に取り消されます。

本体の解約時には他の保険に付け直すなどしましょう。「加入していると思っていたのに……」と後悔することのないよう、注意が必要です。

3.保険の重複加入

個人賠償責任保険の被保険者の範囲には一般的に

  • 本人
  • 本人の配偶者
  • 本人または配偶者と生計を共にする同居の親族
  • 本人または配偶者と生計を共にする別居の未婚の子(仕送りを受けている学生など)

が含まれます。

個人賠償責任保険は、家族の中で一人が入っていれば家族全員の保険が対象になります。子どもも対象となるため、家族内で重複して加入していないか確認しましょう。

個人賠償責任保険に重複加入していても、保険事故が起こった際に支払われる保険金は実際の損害額が限度となります。

被害者となった場合のリスクにも備える

被害者になる場合も想定しておきましょう。

被害者には基本的に責任はありませんが、加害者との賠償に関する交渉は、被害者自身もしくは弁護士に依頼して行うことになります。
弁護士に依頼する場合は、相談料や訴訟、仲裁、和解、調停などにかかる費用が発生します。ケースによっては高額になるかもしれません。

個人賠償責任保険の中には弁護士費用をカバーする特約が付いているものもあります。被害者となった時のリスクにも対応できるようにしておきましょう。

まとめ

個人賠償責任保険は、比較的割安な保険料で日常生活で起こりうる様々な事故のリスクをカバーすることができます。

個人賠償責任保険を加入していることで、被害者に誠意を尽くすことができると同時に自分や家族の生活も守ることもできます。

万が一の時に頼りになるシングルマザーにお勧めの保険です。何かが起こってからでは遅いので、保険の加入の有無を改めて確認ておきましょう。