シングルマザー(母子家庭)の暮らしを「ちょっとずつ」良くする

35歳シングルマザー 仕事探しの方法

ライター 山木三千代

キャリアカウンセラーとして年間1,000人以上のシングルマザーの就職をお手伝いしています。私自身も4人の子育てと仕事を両立させながら収入をあげるため、多くの転職を経験。そのノウハウをお伝えします。

Photo mitiyo yamaki

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シングルマザーにとって、仕事は子どもと一緒に自立した生活を送る上で大切な要素。
ただ、「30代後半になると転職が難しくなる」と聞くこともあり、「35歳になると仕事を見つけられないの?」と不安になっている方もいらっしゃると思います。

今回は、35歳からでも恐くない! 仕事探しの方法をご紹介します。

35歳から仕事探しが難しくなるって本当?

35歳になると転職が難しくなるという「35歳転職限界説」。
35歳以上になると採用されにくくなる職種があることは事実ですが、それほど多い数ではありません。

東京都新宿区のハローワークの平成29年4月の登録者数で確認すると、確かに「25~34歳」の年齢層が一番多くなっています。

しかし、35歳以上と34歳以下で比較すると、34歳以下が10,310人なのに対して35歳以上は12,458人となり、35歳以上でも多くの方が仕事探しをしているということがわります。

筆者のシングルマザーの就職支援相談に来られる方も大半が35歳以上ですが、新しい仕事を見つけています。

求人情報をいただいた企業を訪問していても、「年齢には特にこだわっていません。しっかりと働いてくれる方を探しています」という意見の方が多数を占めます。

「35歳転職限界説」はそれほど気にしなくても大丈夫なのではないでしょうか。

ハローワークインターネットサービス(求人・求職バランスシート)
http://tokyo-hellowork.jsite.mhlw.go.jp/var/rev0/0120/5153/2017529163226.pdf

35歳シングルマザー向きの仕事とは?

「シングルマザーなら絶対にこの仕事!」という職種があるわけではありません。

お子さんの年齢や人数、保育園以外の預け先や近くに頼れる人がいるかいないかなども働き方に大きく影響します。

では、それぞれの状況や希望によって、どのような仕事が向いてるかを考えてみましょう。

終業時間や休みから考える

シングルマザーが働く場合、時間や休日などの労働条件に制限がある方もいらっしゃるでしょう。

特に未就学児を抱えたシングルマザーは、保育園のお迎えの時間までに退勤しなければならなかったり、保育園がお休みの日は働けない方も多いと思います。

時間や休日がある程度決まっている仕事を希望している方に向いている職種は、やはりオフィスワークです。

オフィスワークといっても、一般事務や医療事務はお勧めしません。なぜなら、事務職は残業が意外と多い傾向にあります。仕事内容や会社によってもちろん異なりますが、毎日終業時間に退社できるわけではないようです。

オフィスワークで、時間と休日がしっかり決まっていて比較的融通が利く仕事としては、コールセンターのオペレーター業務があります。

残業はほぼありませんし、突発的な休みも通常の事務職より取りやすい環境にあります。小さなお子さんのいるシングルマザーには向いているでしょう。

雇用形態や収入から考える

シングルマザーの多くは「正社員」で働きたいと思っています。

子どもとの将来を考えたとき、正社員で安定した収入を得られることは大切な要素になります。正社員として働いて安定した収入を得たいシングルマザーに向いている仕事は二つあります。

一つ目は介護職です。

介護の資格を取得すれば、未経験でも正社員での就業が難しくありません。
職業訓練や都道府県の支援制度などを利用すれば無料で資格取得できる方法もあるので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

介護というと以前は給料が安いイメージでしたが、現在は政府による処遇改善という名目で月々の給与に上乗せ額があります。そのため、月4万円以上の給与アップとなっている施設もあるようです。

また、施設によっては「無資格・未経験」での採用もあり、働きながら資格を取得できる場合もあります。

二つ目は営業職です。

保険会社の営業は、子どもが小さくても正社員で採用される数少ない職種の一つです。
「大変そう」というイメージがあるようですが、女性の働きやすさを考えてくれる会社も多くあります。

それになによりも、営業という仕事は自分自身の頑張りが給与や賞与にダイレクトに反映されることも多く、やり甲斐のある仕事です。

収入が職業選択の条件になっている方は、一度検討してみてもよいでしょう。

ただし、「友人に誘われた」「ハローワークの近くで声をかけられた」という経緯で申し込む場合は、労働条件をきちんと確認してください。

友人の紹介だからと安心していたり、声をかけてくれた人に申し訳ないという気持ちになったりすると、聞きづらいことが後々出てくるかもしれません。

求人募集を正式に出している会社に直接応募するようにしましょう。

営業という職種は、決まった方法、法則できちんと活動すれば、ある程度の営業成績は出せるシステムになっています。良い日も悪い日もあると思いますが、基本に沿って素直に続けれられる人は結果を出すことができます。

保険会社に限らず、様々な会社の営業職の求人も検討してみるとよいでしょう。

35歳シングルマザーはどのような仕事をしているの?

シングルマザーは色々な仕事に就き、子どもとの時間を考慮しながら状況が許す限界まで働いています。

オフィスワークで働く方がやはり多く販売などのサービス業が続きますが、どの職種が正解というわけではなく、それぞれの生活スタイルや価値観を考慮して仕事を選択するのが大切になります。

35歳前後のシングルマザーがどのような仕事をしているのか、具体例もご紹介したいと思います。

子ども三人、実家の近くにお住まいの方(介護職)

30代半ばで事務職の正社員として働いていましたが、業務の多忙さと給与の安さから転職を検討したいと相談。会社での人間関係がよくないことも理由の一つでした。

無資格・未経験ながら、介護職に応募して無事採用となり半年経ちました。給与は前職を大きく上回り職場の人間関係にも恵まれ、楽しく働いているとのことです。

「子育てをしたことのある人なら、未経験の方も介護職に応用できると思いますよ」という経験談を聞くと、未経験で介護職を希望されている方は安心するのではないでしょうか。

子ども一人、九州から子どもと一緒に上京した方(営業職)

30代半ばで未婚出産。子どもとの安定した生活を求めて、0歳の子どもを抱えて地元を離れ東京に転居。

安定した給与と子どもとの生活を優先したいと保険営業職に応募。営業未経験ながら、すぐに採用となりました。制約のある時間の中で結果を出し続ける方法を見つけ、今では営業所トップの成績です。

「子どもと健やかな生活を送るために、必要なお金を稼ぐのに方法は関係ないです。できるかできないかではなく、やるんです。そうすれば周りは味方になってくれます」と力強く言っていました。

35歳シングルマザーが仕事を探すには?

では、実際にはどのように仕事を探していけばよいのでしょうか。仕事を選択するポイントから、探し方を考えてみましょう。

職種ごとの年齢構成

長く働ける仕事を探す際には、その業務が40歳、50歳になってもできるかどうかや、その業界で40代、50代の方が実際に働いているかどうかが大切なポイントになります。

そのような観点から考えると、お勧めの業界はやはり医療・介護業界です。ただ、医療業界でも平均年齢が低い歯科は対象から外した方がよいでしょう。

意外なお勧めの業界・業種は?

現状では、どの業界でも働く人の確保に困っています。中でも特に人手不足なのは、運輸・運送業界です。

運輸・運送業にも様々な内容があり、女性向きの仕事も実は多くあります。
例えば、軽貨物や書類の配達、マーチャンダイザーを兼ねたルート配送などです。「体を動かす仕事の方が好き」という方には、特に向いているでしょう。

仕事探しの準備も大切

仕事探しをしているシングルマザーの悩みの一つに「良い仕事が上手く見つけられない」が挙がりますが……、仕事を探すための準備が整っていなかったり、情報がきちんと受け取れなかったりすることが原因であることが多いようです。

今の求人市場は活況で、仕事はたくさんあります。その中から希望の仕事を見つけるには、優先順位を決めることと職業理解を深めることが大切です。

優先順位を決めるためには、ご自身にとって譲れない求人条件をある程度絞ることを要求されます。

また、職業理解を深めると、仕事の選択肢を広げることにもなります。知らない仕事を理解するには、数多くの求人情報に目を通すことが有効です。専門家に相談するのもよいでしょう。

最後に

シングルマザーのお仕事探しは、様々な面で大変なことだと思います。ご自身と子どもたちの将来がかかっていますから、焦らず、良い仕事に巡り合うまで地道に活動を続けましょう。

定年が65歳の現代では、35歳なんてまだまだ若いのです。これから30年間も働き続けるのですから、不必要に急ぐことはありません。

しかし、着実に、止まらずに、一歩一歩進んでください。

同じように仕事を探しているシングルマザーの仲間がたくさんいて、応援してもらえたら、きっと心強いと思います。私も全力で応援させていただきます。

同じ状況のシングルマザーの仲間に応援の気持ちを届けるためにも、この記事をシェアしていただけたら嬉しいです。