シングルマザー(母子家庭)の暮らしを「ちょっとずつ」良くする

シングルマザーの平均家賃はいくら?収入に対する割合は?

ライター 辻寿子

フリーライター歴22年、シンママ歴6年。一卵性双生児の息子は、長男が脳性マヒで車椅子。日本化粧品検定1級、サプリメントアドバイザー取得。結婚歴3回、死別→離婚→離婚の経験あり。

Photo hisako tuji

No65s

シングルマザーが賃貸住宅を借りて、子どもと生活にするにはどのくらいの収入が必要なのでしょうか??
今回は、シングルマザーの平均的な家賃や家計に占める割合を確認しながら、住宅支援などのシングルマザーが頼れる支援制度についてもご紹介します。

シングルマザーの平均賃料

平成23年における厚生労働省の資料によると、母子家庭の住居状況は、借家などに住んでいる世帯が全体の70%と大部分を占めています。借家などに住んでいる世帯のうち、公営住宅や公団住宅はあわせて約20%、借家は32.6%の割合を示しています。

では、平均的な家賃はいくらなのでしょうか? 収入との関係もあわせてみていきましょう。

不動産情報会社の調査によると、シングルマザーの家賃平均は5.2万円(首都圏では7.0万円)となっています。

適正とされる収入における家賃の割合は?

収入における適正な家賃の割合は、以前は月収の3分の1と言われていましたが、現在は月収の20%とされています。

厚労省の資料によると、シングルマザーの平均年収は223万円です。月収に換算すると18.5万円、適正家賃は3.7万円ということになります。

今回の調査結果、5.2万円は適正とされる割合よりも高くなります。

AT-Research vol53
シングルマザーの住まいの実態調査
調査方法:インターネットリサーチ
回答サンプル数:618サンプル
対象:全国の20~59歳のシングルマザー618名
調査期間:2017年2月20日(月)~2月21日(火)
http://www.athome.co.jp/contents/at-research/vol53/


平成23年度全国母子世帯等調査結果報告
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/boshi-katei/boshi-setai_h23/

シングルマザーが利用できる住宅支援

シングルマザーには住宅支援関連の支援も用意されています。特に「家賃が家計の負担になっている」と感じている方は、是非チェックしてください。

住宅助成(住宅補助)制度

下記すべてに当てはまる場合は、住宅助成(住宅補助)制度を利用できる可能性があります。お住まいの自治体で確認してください。

  • ひとり親家庭であり、18歳未満(または20歳未満)の児童を養育していること
  • 民間の賃貸住宅に実際に住んでおり、住民票の住所と同じであること
  • 助成を申請する自治体に6ヶ月以上(または1年以上)住んでいること
  • 所得が一定額以下であること
  • 生活保護を受けていないこと

※自治体により異なります
※住宅助成制度自体がない自治体もあります

具体例もいくつかピックアップしました。

  • 東京都東久留米市
    月額3,500円
  • 東京都国立市
    上限を10,000円とする家賃の1/3の額
  • 千葉県君津市
    1万円を超えた額に対し、上限5,000円
  • 千葉県浦安市
    1万円を超えた額に対し、上限15,000円
  • 山形県遊佐町
    上限を10,000円とする家賃月額の1/4の額

公営住宅当選の優遇制度

公営住宅に入居するためには抽選に当選しなくてはなりませんが、一般抽選会とは別に母子家庭のみの特別抽選を行っている自治体もあります。
また、一般向けの抽選会においても、シングルマザーの当選確率が高くなるように配慮している自治体もあります。

住宅あっせん

東京都中央区など、一定の条件を満たすひとり親世帯に民間賃貸住宅のあっせんを行っている自治体もあります。

ひとり親住宅

東京都中央区など、ひとり親世帯住宅を提供している自治体もあります。
1年以上居住していること、18歳未満の児童を扶養しているなど申込条件は自治体によって異なりますが、空き家が発生した場合に募集を行うケースが多いようです。

母子父子寡婦福祉資金貸付金

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度は、ひとり親で20歳未満の子どもを扶養している人や、寡婦に対して資金の貸し付けを行うものです。
子どもの教育、父母が就職するための技能修得、住居の移転や改築などの目的でお金を借りることができます。

「母子父子寡婦祉資金貸付金」の貸付可能金額は自治体によって異なります。詳細に関しては、お住まいの保健福祉事務所で確認してください。

住宅確保給付金

2015年から生活困窮者自立支援制度を利用して「住宅確保給付金の支給」も利用できるようになりました。
対象者は「生活保護に至る可能性はあるけれども自立が見込まれる人」とされていますが、他にもさまざまな条件あります。詳細はお住まいの自治体窓口で確認してください。

生活困窮者自立支援制度>制度の紹介
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000073432.html

シングルマザーが賃貸契約をする時の注意点

新しく物件を借りる際には、毎月支払う家賃の他にも、初期費用としてある程度まとまったお金も必要になります。また、賃貸契約するには収入審査や保証人も必要な場合があることを忘れないようにしましょう。

賃貸物件を借りる際に必要な初期費用

住まいを借りる際に必要な初期費用の中で、一番大きな金額になるのが「敷金」「礼金」です。

敷金は家賃滞納や物件の破損時のための保証金のようなもので退去時に差し引かれたものが返ってきます。
礼金は貸主に対してお礼として支払うもので退去する際に返金されません。

家賃は月初めもしくは、前月末までに支払う場合がほとんどです。一般的には、入居時には翌月1ヶ月分の家賃と入居する月の日割り額をあわせた金額に加え、敷金や礼金、保証金なども払うことになります。

また、火災保険や損害保険の加入が義務付けられている場合が多く、鍵の交換費用、不動産会社への「仲介手数料」も考慮に入れておく必要があります。

前述の初期費用の合計額は、家賃の5〜6ヶ月分が相場のようです。

支払い能力(収入)

入居審査では「支払い能力」もチェックされます。「家賃が月収の1/3以下」が一般的な基準のようです。

この場合

  • 家賃5万円:月収15万円、年収180万円以上
  • 家賃7万円:月収21万円、年収252万円以上
  • 家賃10万円:月収30万円、年収360万円以上

が目安になります。

家賃の低い物件で探しなおさなくてはならないこともあると思いますが、審査では人柄もチェックされます。また、不動産会社には親身になって対応してくれる担当者もいます。「信頼できそう」と思ったら相談しましょう。
なお、契約者名を親族にするという方法もあるようです。

連帯保証人

物件を借りる場合は、連帯保証人が必要となることが一般的です。

通常は親、祖父母、兄弟を連帯保証人として立てることが多く、友人や上司を連帯保証人に立てた場合は、家主や不動産会社から断わられてしまうこともあるようです。また、両親や祖父母に支払い能力が認められない場合も審査に通らないことがあります。

連帯保証人が立てられない場合の対処法

連帯保証人が立てられない場合に使用できる方法は、主に以下の二つがあります。

  • 家賃をクレジットカードで支払う
  • 保証人代行会社を利用する

連帯保証人がどうしても立てられない場合は、家賃をクレジットカード払いにするという方法があります。この場合は連帯保証人は不要です。このシステムを導入している不動産会社を探してみましょう。

また、保証人代行会社を利用できる物件も増えているようです。一定の保証料を支払うことで、連帯保証人を立てる必要がなくパート勤務や就職活動中であっても物件を借りることができます。

ただし、不動産会社や貸主によって保証人代行会社の利用可否は異なります。きちんとチェックしましょう。

ひとり親支援相談窓口

住居に関することで困りごとがある場合は、お住まいの自治体の「ひとり親支援相談窓口」へ相談してみましょう。

困っているのが収入なのか、保証人のことなのか、引っ越しや初期費用が用意できないのかなど、内容に適したアドバイスを受けることができます。また、必要に応じて相談内容に詳しい適切な窓口を紹介してもらえます。

役立つ情報を見逃さないためにも、自治体のひとり親支援相談窓口はぜひ活用しましょう。

引っ越し先を決める時の注意事項

シングルマザーが引っ越し先を決める時、まず考えなければならないことは何でしょうか? 子どもの進学、勤務先、自治体のひとり親支援制度や子育て支援制度などを考慮して、最適な住居を見つけましょう。

子どもの通学

公立の学校には校区が存在します。引っ越し先のエリアがどの校区にあたるのか、将来にわたって通学がしやすいかなどを考えて引っ越し先を決めるとよいでしょう。

また、転校が伴う場合は、引越し時期についても考慮する必要があります。最近は、3学期制だけではなく、2学期制の学校も増えているため、注意してください。

通勤のしやすさ

職場に毎日通うのが苦痛となってしまうと仕事に行くことがつらくなってしまいます。なるべく負担なく通勤できるエリアがよいでしょう。

交通の利便性や自転車の利用、子どもの学校との距離などから考えてみてください。

自治体の支援制度

首都圏や地方都市ではひとり親家庭への支援が手厚いところもあります。自治体の支援内容も考慮に入れるとよいでしょう。

引っ越しの費用

引っ越し費用は、時期や間取り、移動距離、家族の人数などによって大幅に変動します。

以下に、注意すべき点を挙げてみます。

  • 引っ越す時期
  • 移動距離
  • 荷物の多さ
  • 引っ越し業者による差

引っ越し費用が高い時期は3〜4月の繁忙期で、通常の1.5倍近く値段がはね上がります。可能ならば3〜4月は避けた方がいいでしょう。

また、距離や家族の人数、荷物の量によっても、数万円単位で費用に差が出てきます。業者によっても金額に差があるため、数社から見積もりをとるようにしましょう。

荷物は少ない方が安くなります。冷蔵庫や洗濯機、家具など引っ越しを機に買い換えるものがあれば、引っ越し先で揃えるようにしましょう。

家電や家具は、購入したお店が搬送や設置を無料で行ってくれるサービスなどを利用するとお得です。

まとめ

今回ご紹介したシングルマザーの平均賃料やシングルマザーが頼れる支援制度、賃貸契約を行う際の注意点などを参考に、自治体の制度なども活用して、住まいの不安を少なくしていただければと思います。

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