シングルマザー(母子家庭)の暮らしを「ちょっとずつ」良くする

シングルマザー 住まい選びのポイントは?

ライター 加藤葉子

女性とシングルマザーのお金の専門家として、全国の女性よりお金の相談を受けているファイナンシャルプランナー。行政主催のマネー講座や女性ファイナンシャルプランナーの養成などでも活動中。シングルマザーで一児の母。

Photo yoko kato

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「子どもと一緒に穏やかに暮らしていきたい」と願うシングルマザーにとって、住まいは重要な要素のひとつ。

「他のシンママはどのようなところで暮らしているの?」「家を決める時のポイントは?」など住居に関する疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?

今回は、シングルマザーが住居を決める際に押さえておきたいポイントをお伝えしたいと思います。

住居別チェックポイント

厚生労働省の調査によると、母子世帯の住居状況は

  1. 借家:32.6%
  2. 公営住宅:18.1%
  3. 本人名義の持ち家:11.2%
  4. 同居:11.0%

となっています。

厚生労働省の全国母子世帯等調査の結果(平成23年度)
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomokosodate/boshi-katei/boshi-setaih23/dl/h23_06.pdf

賃貸住宅 家賃交渉で値引きになる場合も

物件数も多く希望の場所や間取りを選ぶことができるのがメリットです。
ただ、家賃は毎月かかります。家計に少しでもやさしい住まいを選びたいですよね。

敷金・礼金ゼロ物件

敷金・礼金ゼロなど初期費用を抑えられる物件もあります。

ただし、家賃の月額が高くなるケースもあるようなので注意も必要です。

あるシングルマザーの実体験を元に検証しましょう。
その物件は、「礼金20万円を支払った場合は月額家賃5万円、礼金を支払わない場合は月額家賃6万円」いう家賃設定になっていました。

計算すると

  • 礼金200,000円+家賃1,200,000円(5万円×24ヵ月)=1,400,000円
  • 礼金0円+家賃1,440,000円(6万円×24ヵ月)=1,440,000円

となり、
2年以上住むのであれば礼金ありの方がお得、ということになります。

敷金・礼金ゼロの物件については、礼金を支払った場合の家賃設定があるかどうかを確認して選択しましょう。

借りる前の家賃交渉

賃貸契約前に家賃を交渉できる場合もあります。
例えば、駐車場込みの契約にすると家賃を安くしてもらえる物件があります。入居前に交渉し、家賃が月5,000円安くなったシングルマザーもいました。

入居後の家賃交渉

築年数が古くなると一般的には家賃が下がるため、長期間同じ賃貸に住んでいると新しい入居者の家賃の方が安くなる場合があります。

同じマンションで同じ間取りの物件に後から入居した友人の家賃が月額5,000円安いということを知ったシングルマザーが大家さんと交渉し、月3,000円の家賃の引き下げに成功した例もあります。

シェアハウス

最近はシェアハウスが増えています。シェアハウスではキッチンやリビングなどが共用となるので、家賃が従来の賃貸物件より安くなっています。大阪でも家賃2~5万円のシェアハウスがあります。

公営住宅 家賃の安さが最大の魅力

収入面などの入居基準を満たしていれば公営住宅へ申し込みできます。

公営住宅は一般的な賃貸住宅と比べると家賃がかなり安くなります。
大阪在住のあるシングルマザーは、「家賃は27,000円。入居時に風呂釜や網戸は自分で購入しなければいけなかったけれど、少ない給与で生活できているのは府営住宅に住めたおかげ」と言っていました。

募集の時期が決まっているので、引っ越しや住まい探しのタイミングで募集しているか確認してみましょう。

人気の場所や物件は申し込みをしてもなかなか抽選に当たらないというデメリットもありますが、少しでも安く住まいを確保したいと思う場合は、ぜひ申し込みをしてみてくださいね。

公営住宅の抽選に10年間申し込み続けて、無事入居できたというシングルマザーもいますよ!

家を購入 計画的に準備を

「住宅ローンの審査に通ったら家を買いたい!」と思っている方も多いのではないでしょうか?

マイホーム購入のメリットは、

  • 借入額によっては住宅ローン減税があり住民税が安くなる
  • 団体信用保険に加入すれば生命保険代わりになる

などがあります。

憧れのマイホームを手に入れたシングルマザーの例をご紹介します。

駅から近い中古マンションは価格が高く一度は断念……。駅からの距離を少し広げて物件探しを再開後、750万円ほど安い中古マンションを見つけ購入しました。

計画的に準備をし50万円の頭金も用意できていたので、毎月のローン返済も家賃と変わらない金額で済んでいるようです。

住宅手当を利用

シングルマザーが利用できる住宅手当があることをご存知でしょうか? 賃貸物件に住んでいる場合、家賃の補助が受けられる助成制度もあります。

月5,000円としても5年間分を積算すると30万円になります。住居の補助があるのは嬉しいですよね。

ただし、手当の名称、内容、申し込み条件は自治体によって異なり、実施していない自治体もあります。お住まいの市区町村で問い合わせてください。

東京都東村山市と神奈川県鎌倉市の例

東京都東村山市

[対象者]
市内の民間アパートに居住し、自己の名義で賃貸契約をしているひとり親など
ひとり親及び扶養義務者の前年の所得が児童扶養手当の所得制限限度額に満たない
生活保護を受けていない

[支給額]
一世帯につき月額5,000円

神奈川県鎌倉市

[対象者]
民間の賃貸住宅(月額家賃15,000円以上80,000円以下)に住んでいるひとり親など
子どもの年齢が20歳未満
鎌倉市に1年以上居住
世帯全員の所得が所得制限限度額以内
生活保護の住宅扶助を受けていない

[支給額]
月額家賃から15,000円を控除した額(上限8,000円)

東京都東村山市 ひとり親家庭等家賃補助
https://www.city.higashimurayama.tokyo.jp/kosodate/hojo/hitorioya/yatinhojo.html

神奈川県鎌倉市 ひとり親家庭等家賃助成制度のご案内
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kosodate/yachinjosei.html

母子生活支援施設(母子寮)を活用

母子生活支援施設は、経済的な理由などで子どもの養育が充分にできない母子家庭(母子家庭に準ずる状況の女性を含む)の方が、安心して生活することができるよう支援する施設です。最近は主にDV被害者の方が利用しているようです。

家賃がかからない施設が一般的で、相談員も駐在しています。
筆者は何か所か訪問したことがありますが、就職活動中、就職が決まってもうすぐ自立できそうなシングルマザーなど、色々な状況の入所者が相談員の支援を受けながら生活していました。

まとめ

住まいの費用が月5,000円でも1万円でも安くなれば、お子さんの教育費など他の生活費に回すことができます。

少しでもお金にゆとりが生まれると安心に繋がります。ママとお子さんが笑顔でいられる住まいを、ぜひ見つけてください。