シングルマザー(母子家庭)の暮らしを「ちょっとずつ」良くする

離婚してシングルマザーに 仕事探しの方法は?

ライター オイカワユキコ

小学生の娘と暮らすシングルマザー。「幸せになるために離婚した」をモットーに、個人事業主としてライター・役者・イベントコンサル・シュガーアーティスト・国際交流のNPO など多方面で活動中。

Photo yukiko oikawa

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専業主婦の方が離婚する場合、特に離婚後の仕事探しに不安を覚えるではないでしょうか?
どのように仕事を見つけ、子育てと両立していったらよいのか考えてみたいと思います。離婚を考えている方の参考になると幸いです。

離婚後の収入はどう変化する?

「シングルマザーでも年収○○○万は目指せる!」というような一般論から仕事探しをスタートするとかえって追い詰められてしまう、と筆者は感じています。

家計は収支、つまり、プラスとマイナスのバランスです。
生活水準は世帯によって異なるので「いくらあれば安心」「いくらないと子どもと幸せに暮らせない」という基準はありません。

自分の基準で暮らすために必要なお金をきちんと稼いで、無駄なく使うことができればよいのです。
まず、経費(マイナス)の部分「いままで月々いくら生活費がかかっていたか」を項目ごとに書き出して計算してみましょう。

節約できる項目を洗い出す

「今まで月30万生活費がかかっていたから離婚後も月30万以上稼がないといけない」と考えてしまうとハードルが高くなってしまいます。

離婚後は今までの生活費よりも抑えることができます。
どのくらい節約できるかをあらかじめ計算しておくことも大切です。節約できるポイントも考慮して今後の必要な生活費を考えてみましょう。

下図は筆者の例ですが、合計70,000円節約できることになります。

節約項目 既婚時金額 離婚後金額 節約できる金額
夫の小遣い 30,000 0 30,000
光熱費 15,000 5,000 10,000
食費 30,000 20,000 10,000
交通費 30,000 5,000 25,000
携帯代 15,000 2,500 12,500

光熱費:離婚後は節電と合わせて上下水道減免制度を利用
交通費:既婚時は夫婦2人の金額。離婚後は1人分。JR割引、都営交通無料などひとり親支援を活用
携帯代:既婚時は夫婦2人の金額。離婚後は1人分。格安スマホに切り替え

手当も収入として考える

「私の収入だけではとても賄えない!」という不安に襲われた方は、手当などもらえる金額も収入源に入れて考えましょう。

[設定条件]
東京都在中、子ども一人、養育費月30,000円を受け取っている、手当ては全額支給対象

上記の設定で考えた場合、自分の収入+95,790円の生活費が確保できる計算となります。

月額 金額
養育費 30,000
児童扶養手当 42,290
児童育成手当 13,500
児童手当 10,000

※養育費の8割は確定申告の際に所得とみなされます
※児童扶養手当、児童育成手当、児童手当は確定申告の必要はありません

ママの収入が主体であることは忘れないようにすべきですが、利用できる支援はきちんと申請することも忘れないでくださいね。

見落としがちな経費

「健康保険の支払い」「税金の支払い」「年金」などは夫の給与から天引きされていることが多いので見落としがちです。
給与所得のシンママになると天引きれるため「手取りが足りない!」と焦ってしまうことがないように注意しましょう。

離婚後の仕事探しの方法は?

ここからようやく「どのように働くか」について考えていきましょう。

共働きだった方
今まで自分がどのくらい生活費を負担していたか、今後のキャリアアップでいくらまで収入アップを見込めるか、できない場合は何か副業などを始めるか、など検討してみましょう。

専業主婦の方
「月収いくらを基準に仕事を探すべきか」検討してみましょう。

離婚後の環境の変化

筆者の経験では離婚後1年以内は目標の60%くらいしか働けなかったと記憶しています。

その理由として

  • 離婚後は半年~1年近く手続き関連で平日に市役所に行く必要が生じる
  • 環境の変化で子どもが不安定にり体調不良が増え職場への遅刻、欠勤することになる
  • シンママ自身も慣れない生活で精神不安や体調不良に陥ることがある

などが挙げられます。
筆者は、離婚後1年を乗り切るためにも、離婚時の慰謝料、養育費、そして自分の貯金などはしっかり確保しておくべきと思っています。

スタートダッシュの危険性

既婚時の仕事を続けるママ
ペースを乱さない自信がある場合を除いて、離婚直後に「今後はバリバリ働かないといけないのでたくさん仕事をください」と伝えるのはお勧めしません。

離婚直後は「今後しばらくはご迷惑をかけるかもしれません」と低姿勢で臨み職場に理解してもらう方が働きやすいでしょう。
福利厚生がきちんと整っている会社でないと、時短勤務は難しいのが現実ですよね。本格的な収入アップやキャリアアップは子どもとの生活リズムが安定してから考えましょう。

専業主婦だった方
遅刻、欠勤する可能性が高いことを考えると、フルタイム正社員で新しい就職先を離婚直後に探すのは難しいでしょう。器用にこなす自信がある場合を除いて、離婚後しばらくは近場でのパートやアルバイトをしながらまず子どもとの新生活のリズムを確立させましょう。パート先が自分に合っていたら、その会社で正社員に昇格を目指すという選択肢も考えられます。

就職情報を集めるとともに、「何をしたいか」「どのような仕事に向いてるか」を自問し、転職活動の準備期間として活用しましょう。

予測できない場合は?
「子どもを抱えてどれだけ働けるのか?」予測ができないという方は、ご自分の出産時のことを思い出してください。

新生児を抱えて

  • どのくらい緊張しましたか?
  • 周りにどのくらい助けてもらいましたか?
  • 育児以外のことにどのくらい関心が持てましたか?

自分の能力や周りのサポート状況はそれぞれです。器用に両立できる人もいれば、一つのことしかできない人もいます。
どちらが優れているということではありません。離婚後にママが最優先しなくてはならないのは「子どもの精神的安定と生活リズムの確立」であると筆者は思っています。自分の状況に合わせて計画をたてましょう。

求人選びのポイント

一番大切なのは「何をやりたいか」「向いてる仕事は何か」を見極めることです。

皆さんもお子さんに「自分が一生懸命になれることを探しなさい」「自分で始めたことは最後まで頑張りなさい」と教えていませんか?

自分の人生に今からに新しいやりがいや将来の目標を見つけることは確かにツライと思います。しかし嫌なことは続きませんし、家庭に笑顔もなくなってしまいます。

雇用形態

働き方も多様化し、正社員にこだわらないことで見つかる仕事もありますよね。

「家を長く留守にできない」という理由から、パートと在宅での副業のダブルワークの形態を取り入れているシンママも多くいます。給与所得と報酬を使い分けると税金対策にもなります。

では、正社員、派遣、パート、個人事業主のメリットデメリットをみてみましょう。

正社員

  • 福利厚生・有給:充実しているケースが多い
  • 勤務時間:週5以上8時間勤務が多い
  • 残業:状況による
  • 収入:安定した高収入
  • 自由度:低い
  • キャリアアップ:企業により目指せる

派遣

  • 福利厚生・有給:比較的充実している
  • 勤務時間:週3~5日など、契約による
  • 残業:就業先による
  • 収入:パート、アルバイトに比べ時給は高い
  • 自由度:低い
  • キャリアアップ:場合による

パート

  • 福利厚生・有給:ない場合が多い
  • 勤務時間:シフト制、個人の都合を優先できる
  • 残業:個人の都合を優先できる
  • 収入:シフトによって変動
  • 自由度:中くらい
  • キャリアアップ:場合による

個人事業主

  • 福利厚生・有給:なし
  • 勤務時間:自由
  • 残業:個人の都合を優先できる
  • 収入:完全出来合い制
  • 自由度:高い
  • キャリアアップ:自分次第

主婦は何もできない?

「ずっと専業主婦だったから私には何もできない」とおっしゃる方が多くいます。ただ、ビルや施設の掃除、社員食堂などでの調理、家事代行(家政婦)、介護、ベビーシッターなど「掃除、家事、料理、育児」の経験を活かせる仕事も多数あります。

最近は「スーパー家政婦さん」が話題になっていますよね。このような仕事の多くは個人事業主契約である場合もありますが、正社員だけが選択肢ではないという広い視野を持ってください。

ブランクが長くても仕事はみつかるの?

働いていた経験のある方は、前職の業種と似た職種を選ぶことも多いでしょう。
ただ、業種にもよりますが業務内容も日々進化しているので、需要のある専門職でない限り、残念ながら昔とった資格は役に立たない、ブランクが長いと雇用されにくいというケースが多くあります。

就職がなかなか決まらない場合は、現在の状況を確認して新しい資格基準があれば取り直す、派遣やアルバイトから復帰し仕事の感覚を取り戻してから正社員の仕事を見つける、という方法もあります。

子どもの預け先を考える

シングルマザーとして働く場合、子どもが体調不良になったときなどの対応策は準備しておかなくてはなりません。

預け先で多い順番は

  1. 実家、親戚
  2. ママ友
  3. ベビーシッター
  4. 学童クラブ、学童保育
  5. 保育園、幼稚園の園長保育
  6. 病児保育
  7. ファミリーサポート

となっています。
なお、公的支援は事前の登録が必要なので自治体に問い合わせましょう

離婚後の仕事探し 求人情報の集め方

日本は今「人手不足」と言われています。住まいの近くに仕事がなかったとしても、全国視野で仕事を探せば求人情報は必ずあります。

WEBサイト

WEBサイトで「シングルマザー 仕事」と検索するとシングルマザー向けの求人サイトが多数見つかります。
また、シングルマザー向の求人情報をメルマガで配信するサービスを行っている支援団体もあります。シングルマザーに限定した求人なら安心して応募できますよね。

日本シングルマザー支援協会
http://シングルマザー協会.com/post-410

マザーズハローワーク

ハローワークの中でも「マザーズハローワーク」「マザーズサロン」では、「子育て中のママ向けの仕事」を紹介しています。

ハローワークインターネットサービス
https://www.hellowork.go.jp/

マザーズハローワーク
http://tokyo-mother.jsite.mhlw.go.jp/

移住あっせん

地方での仕事は給与が安い場合もありますが、社宅や通勤用の車が付いているケースもあります。また、旅館業などの住み込みでは住居費や食費がかからない場合も多くあります。額面だけではなく待遇面も考慮して仕事を探しましょう。

移住あっせん団体
https://www.iju-join.jp/

まとめ

手当や養育費で手に入る金額も含め、あなたとお子さんが生活していくためには「離婚後、どんな就労形態で、月いくら稼ぐべきか」が見えてきたでしょうか?

離婚直後は色々と不安になり目先の収入を求めてしまうこともあると思いますが、お子さんとの生活リズムのバランスが取れない状況でがむしゃらに働くのは難しいでしょう。

「どのようなな働き方がしたいのか?」「どんな仕事なら続けられるか」自分を大切に考えてみてください。