シングルマザー(母子家庭)の暮らしを「ちょっとずつ」良くする

シングルマザーの月収 生活費はどのくらい必要?

ライター 加藤良子

小学生の一人娘と完全に自分のことを人間だと思っているワンコと気ままな二人+一匹暮らしを楽しんでいるシングルマザーです。将来は日本を飛び出して二人で暖かい所に住むのが夢!シングルマザーならではの喜びや悩みを皆様と共有していきたいと思います

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No64s

お金の話は聞きづらいけど……、自分以外のシングルマザーは一体どれくらいの月収があるのか気になるのではないでしょうか?

今回は、データを示しながらシングルマザーの月収や生活費についてお伝えしたいと思います。

節約術や支援制度についてもご紹介するので、これからの生活に是非役立ててください。

シングルマザーの平均月収はどれくらい?

総務省の「平成26年全国消費実態調査」における「母子世帯の収支状況(母親と18歳未満の未婚の子供の世帯)」によると、二人以上の世帯のうち勤労者世帯で母子世帯の1世帯当たり1ヵ月平均実収入は215,458円、可処分所得は189,520円、消費支出190,464円となっています。

「可処分所得」とは、実収入から税金や保険料などを差し引いた金額、つまり自由に使えるお金です。可処分所得より消費支出が944円多くなっているので、わずかながら赤字ということになります。

944円とはいえ、毎月赤字であれば貯蓄は減っていきます。また、突発的な支出があった場合には借金をしなければ賄えないという家庭もあるでしょう。

なお、父子家庭では30万、標準4人世帯では42万となっており、他世帯と比較すると大きく下回ることがわかります。

母子家庭の収入が低くなる理由

賃金格差

日本にはまだ男女格差が残っていると言われています。

男女別の平均給与額を確認すると、男性は約433万円、女性は約234万円。シングルマザーであるかどうかに関わらず女性の方が給料が低い傾向にあることがわかります。

非正規雇用が多い

シングルマザーは子どもも一人で育てなければならないため、勤務時間が制限されてしまうことも少なくありません。

実家暮らしなどで頼れる人がいる場合は別ですが、基本的には子どもが体調を崩して早退する際は自分も仕事を早退して迎えに行かなければなりませんし、感染症などで急に出席停止になった際は自分も欠勤しなければなりません。

家事や育児を優先させるため、非正規を選ぶケースも多くなっています。

平成23年度全国母子世帯等調査
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002j6es-att/2r9852000002j6rz.pdf

平成26年労働力調査
http://www.stat.go.jp/data/roudou/report/2014/index.htm

平成22年分民間給与実態統計調査
https://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/minkan2010/pdf/001.pdf

シングルマザーの生活費の内訳は?

総務省の「平成26年全国消費実態調査」によると、親が働いている母子家庭世帯の生活費の内訳は以下になります。

項目 内訳(%)
食費 4.5%
住居 4.4%
光熱・水道 7.8%
交通・通信 15.4%
教育 7.3%
教養・娯楽 8.2%
その他(家具、衣服、保険医療など) 22.4%

シングルマザーの平均月収(215,458円)に当てはめてみると、下記の金額になります。

項目 金額(約)
食費 52,787円
住居 31,025円
光熱・水道 16,805円
交通・通信 33,180円
教育 15,728円
教養・娯楽 17,667円
その他 48,262円

ふたり親世帯と比べて食費、住居、光熱・水道の割合が多いという特徴がみられ、収支のバランスがとれているとは決して言えません。

収入を増やすのが難しいようであれば、限られた収入でどれだけ節約ができるか? ということが大きなポイントになります。

シングルマザー向け節約術

1.家計簿をつける

支出の詳細を把握できていないと、毎月「いつの間にかお金が無くなってしまっていた」という状態となり計画的な貯蓄は無理でしょう。

買い物をしたら忘れずにレシートをもらい、あとでまとめてでも構わないので、自分が何にどれくらい消費しているのかを記録しておきましょう。

最近はスマートフォンのアプリやパソコンのソフトなどで家計簿をつけることができるので、きちんと記入するのは面倒だという人は是非利用してみてください。

2.クレジットカード支払いでポイントを貯める

公共料金もカード支払いに変更すると、毎月まとまったポイントを得ることができます。

また、複数のクレジットカードを使い分けている方もいると思いますが、ポイントを貯めるためには1枚に絞った方が効率的です。

3.まとめ買い&作り置きで食費を減らす

スーパーへ買い物に行くと目的以外の品物もついつい買ってしまいますよね。

食費の節約に役立つのは、1週間分のメニューを大まかに決めて、まとめ買いし時間に余裕がある休みの日などに作り置きをしておく方法です。

休みの日に子どもと外出すると出費がかさみますが、家で料理をしながら過ごすとお金がかからない上、子どもはママと何かをするのが大好きなので、一緒に料理をすることで子どもとのコミュニケーションの時間を大切にすることができて、まさに一石二鳥ですね。

4.光熱費も節約できる!

光熱費は必要経費だから削ることはできない! と思っている方も多いでしょう。

しかし、毎月の光熱費が1,000円安くなるだけでも年間12,000円の節約になり、10年では12万円にもなります。

例えば、電気代には時間帯割引があるのをご存知でしょうか? 各電力会社によって割引される時間帯や金額は異なりますが、電気代が安くなる夜11時から朝7時までの時間帯に筆者は食洗器や洗濯機を使用するようにしています。

安い時間帯に使うよう日々意識するだけで、電気代の節約に繋がります。

また、子どもと一緒にお風呂に入るようにしたり、残り湯を洗濯に使ったり、ワンタッチでお湯を止めることができるシャワーヘッドを使用したりして、日頃から水道代も節約するよう心がけましょう。

光熱費の領収書を見た時に「今月は安い!」と実感すると、嬉しくてこれからも頑張ろうと思います。

総務省「平成26年全国消費実態調査(概要)」
http://www.stat.go.jp/data/zensho/2014/pdf/gaiyo3.pdf#search=%27%E7%B7%8F%E5%8B%99%E7%9C%81+%E6%B6%88%E8%B2%BB%E5%AE%9F%E6%85%8B%E8%AA%BF%E6%9F%BB+%E6%AF%8D%E5%AD%90%E5%AE%B6%E5%BA%AD%27

シングルマザーが利用できる支援制度

1.児童扶養手当(母子手当)

児童扶養手当(母子手当)とは、離婚や死別によってひとり親になった家庭に属する18歳以下の児童のために各自治体から支給される手当です。

親の所得によって支給額は異なりますが、児童が一人の場合で最高42,290円(平成29年現在)が支給されます。

支払いは年3回(4月、8月、12月)です。

なお、一度申請すればその後ずっと受給できるというものではなく、毎年8月に前年度の所得や児童の養育状況を報告する「現状届」を提出することによって、翌年度の支給が決定されるシステムになっています。

また、実家暮らしの場合は、世帯全体の所得が審査対象となるため、支給される可能性が極めて低くなるので注意が必要です。

2.児童手当

児童手当は、ひとり親世帯に限らず日本国内に住んでいる0歳から中学校卒業までの児童を養育している父母などに支給される手当です。

児童の年齢、対象児童の人数、所得によって金額が異なりますが、最高で15,000円が支給されます。

また、児童扶養手当の支給対象家庭であっても支給されるので、合わせると最高約57,000円が受け取れることになります。

シングルマザーの中には児童手当を貯蓄に回し、子どもの学費や将来の備えにしているという方もいるようです。

3.自治体のひとり親支援制度

自治体によっては、独自のひとり親家庭への支援制度を設けていることがあります。

[例]
東京都の児童育成手当では、所得制限内であれば児童一人につき月13,500円の手当てを受け取ることができます。

4.母子父子寡婦福祉資金

ひとり親家庭の親が経済的に自立できるように、無利子または低利でお金の貸付を行う制度です。各自治体によって異なる制度ですが、20歳未満の児童がいるひとり親世帯が対象になります。

例えば、子どもの入学に必要な資金や、事業を始める際の資金、資格を取得するための費用など、まとまったお金が必要な時に、金融機関でお金を借りると必ず利子が発生します。

無利子であれば返済の負担が軽減されますので、シングルマザーにとっては大きなメリットです。いざという時のために覚えておきましょう。

5.ひとり親家族等医療費助成制度

ひとり親の児童とその親を対象に医療費の自己負担額の一部を助成している自治体もあります。

6.ひとり親家庭住宅手当

賃貸物件に住んでいるひとり親を対象に住宅助成制度(住宅手当)を実施している自治体もあります。

[例]
東京都武蔵野市では月額10,000円、千葉県浦安市では月額15,000円が限度額となっています。

7.国民年金の免除、国民健康保険の軽減

国民年金と国民健康保険は受給を受けるために必要な支払いですが、経済的な負担となることは確かです。

国民年金には、所得が少ないなど保険料を納めることが難しい場合、手続きを行うことによって保険料の納付が免除もしくは猶予される制度が設けられています。

国民健康保険では所得が一定額以下の場合には保険料が軽減されます。

日本年金機構 年金のことを調べる
http://www.nenkin.go.jp/service/seidozenpan/yakuwari/20150518.html

国民健康保険 国保の軽減・減免
http://5kuho.com/html/keigen.html

8.水道料金割引

ひとり親家庭で児童扶養手当を受給している世帯を対象に、上下水道料金の減免制度を設けている自治体もあります。内容や申請方法は各自治体によって異なるので、詳細はお住まいの市区町村の窓口で確認してください。

9.粗大ごみ処理手数料の減免

不用になった家具や引っ越しの時に出る粗大ごみを処分する際、基本的には有料となりますが、ひとり親世帯を対象に減免になる制度を実施している自治体もあります。

[例]
神奈川県横浜市では年間4個まで、座間市では年間5個までの粗大ごみ処理手数料が免除されます。

10.交通費割引制度

児童扶養手当の受給世帯を対象に、親の通勤や子どもの通学に必要となる定期券の割引を行う制度です。

制度自体が設けられていない自治体もあるようですが、私鉄や市営バスなどに同様の制度が設けられている場合もあるので、通勤や通学で使用する交通機関に直接問い合わせをしてみましょう。

ただし、学割との併用はできない場合が多いので気を付けてくださいね。

最後に

シングルマザーの月収や生活費についてお伝えしました。

収入や生活費は家庭によってそれぞれなので、他のひとり親家庭と同じでなければいけないというわけではありません。

しかし、限られた収入の中で生活しているシングルマザーの方も多いと思います。節約術や支援制度を上手く活用して、これからもお子さんと安定した生活を送ってくださいね。