シングルマザー(母子家庭)の暮らしを「ちょっとずつ」良くする

小さい子どもを育てるシングルマザー 仕事はどうする?

ライター 山木三千代

キャリアカウンセラーとして年間1,000人以上のシングルマザーの就職をお手伝いしています。私自身も4人の子育てと仕事を両立させながら収入をあげるため、多くの転職を経験。そのノウハウをお伝えします。

Photo mitiyo yamaki

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小さい子どもを抱えて働くシングルマザーは、「他の人はどうしているの?」とうろたえてしまうような課題に直面することも多いと思います。
子どもの発熱、保育園行事、送り迎え……、働くシングルマザーはどう乗り越えているのでしょうか?

小さい子どもを育てるシングルマザー 仕事選びのジレンマ

保育園で必ず直面する大きな問題は「子どもの病気」と「送迎時間」だと思います。これは、シングルマザーだけでなく働くママ共通の悩みでしょう。

それによって働き方や働く時間に制限がでてくるのは、子どもが小さい間は仕方のないことなのかもしれません。それでも、シングルマザーは様々な工夫と知恵で乗り切っているようです。

子どもが病気の時は休みたい

働くシングルマザーが困るのは、子どもが病気になったときですよね。

保育園児の間は、本当に驚くほど病気にかかります。他の子も同じなので、保育園で感染するリスクが高くなるのは止むを得ないでしょう。「病気」に対する根本的な解決方法は、子どもが大きく・強くなること以外にありません。

保育園のお迎えがあるので遅くまで働けない

保育園選びは大きなポイントです。お住まいの市町村によって保育園の開園時間は異なります。事前にきちんと調べておきましょう。

また、WEBサイトに記載されている開園時間と実際の時間に違いがあることも少なくありません。

例えば、「3歳以上は延長もできるけれど、2歳児までは17時までのお迎えが好ましいです」「0歳児は延長保育を受け付けていません」などと、口頭で言われることがあるようです。

ただし、この問題も一時的なもので子どもが大きくなれば変わるので、「仕方がないこと」と割り切りましょう。

子どもが小さい間は子育てを優先する場合のアドバイス

いつまで子どもを優先する?

お子さんが小さい間は、色々な制限がかかります。実家が近くにない場合や手伝ってもらえる大人がいない場合など、どうしてもフルタイムでの勤務ができないこともあるでしょう。

また、「子どもが小さい間は、そばにいたい」とママ自身が離れたくない場合もあるでしょう。

このような状況で、子どもが小さい間は一緒に過ごす時間を優先して仕事を選択する、という方法もあります。パートやアルバイトなどで上手に時間を使いましょう。

では、「子どもが小さい間」というのは、いつまででしょうか?

色々な考え方があると思いますが、子ども四人を育てながら働いてきた私の実体験として「子どもが小さい間=4歳まで」と感じています。

幼稚園でいう年中さんの夏休みまでです。その頃になると、子どもも強くなってきて会社に呼び出し電話がかかってくることも少なくなります。

保育園生活にも慣れ、子どももお友達と遊べる時間が何より楽しい時間に変化してきます。少しくらいお迎えが遅くなっても平気で遊んでいて、「もう迎えに来たの? まだ帰らないよ」と言われる年齢になってきます。

先生方もこちらの事情や状況を把握してくれるようになります。そうなってきたら、働くことに少しずつ軸足を移動させていきましょう。

転職の準備

離婚した時の子どもの年齢、保育園に入った年齢によっても少し異なりますが、子どもが4~5歳までには未来のビジョンを大まかに立てておきましょう。これから先の長い人生を予言できるわけではないので、大体の方向性だけで大丈夫です。

  • 将来は正社員で働くのか?起業するのか?
  • 子どもの教育費は高校までは全面協力か?大学まで全額出すのか?奨学金を利用するのか?
  • 何歳で子離れして自分の人生を歩んでいきたいと考えているか?

というようなことも合わせて考えておきましょう。
そして、希望に合わせて転職の準備を始めてください。

  • 専門的な資格が必要な仕事に就きたいのであれば、資格の勉強を開始する
  • 正社員で働きたいのであれば、正社員で働いた時の時間・お金の使い方をしっかりシュミレーションしておく

など、できることは色々あります。

そして、何より大切なことは、現在の仕事を完璧にこなせる自分になっておくことです。清掃でも、調理でも、配達でも、接客でも、どんな仕事でもです。

転職活動で必ず求められる「どのような仕事でどのようなスキルを身につけてきたのか?」をきちんと伝えられるように、今の仕事としっかり向き合って完璧を目指しておいてください。

転職の時期

保育園卒園半年前までには遅くても転職できるように活動しましょう。学童保育への入所問題もあるので、年長さんの夏休みくらいには転職できていると理想的だと思います。

小学校入学と同時や、それ以降に転職すると子どもに負担がかかります。小学1年生は大人が思うより、子どもにとっては大きな壁です。子どもなりに大変なのです。ママは落ち着いた状況で小学校に通えるような環境を作ってあげましょう。

子どもが小さくても仕事と子育てを両立する場合のアドバイス

子どもが小さくても両立はできる

頑張って働こうと思っても、子どもが病気になったり、呼び出されたり……。繰り返しますが、これは致し方ありません!

両立するために、色々な保育サービスを利用しているママもいます。地域によっては病児保育や病後保育などもあるようです。万が一の時に備えて、サービスに登録しておくと安心です。

ただ、子どもが病気の時は、「そばにいてあげたい」という気持ちになると思います。私個人は、お子さんが病気の時は休んでよいと考えています。私自身もそうしてきました。

その代わり、働ける日は他の人の2倍働こうと思っていました(実際は1.2倍くらいだったと思いますが、気持ちはね)。

また、保育園の園長先生を始めとする担任の先生ともできるだけ状況を説明して協力体制を作っておきましょう。

ここで大切なのは「シングルマザーは大変だから助けてほしい」と求めるのではなく、「子どものために頑張って働きたいので応援してください」と子育てする仲間として周りを巻き込んでいくことです。

子どもは自分一人だけで育てるのではなく、周りの人と協力して育てるものです。味方をたくさん見つけて、一人で抱え込まないようにしてくださいね。

子どもの預け先の例

ファミリーサポート

地域において育児や介護の援助を受けたい人と行いたい人が会員となり、育児や介護について助け合う会員組織です。

病児保育

病気の子どもを預かったり自宅で世話する民間の病院や保育施設も増えてきています。

母子家庭等を支援するひとり親家庭ホームヘルパー派遣制度

ひとり親家庭へのホームヘルパー派遣制度は全国の自治体で実施されています。病気の子どもを預けられるだけではなく家事や保育園の送迎、病院の付き添いなどもお願いできます。内容は市町村ごとに多少異なるので調べてみましょう。

短期入所生活援助(ショートステイ)事業・夜間養護等(トワイライトステイ)事業

一定の事由により児童の養育が一時的に困難となった場合に児童を児童養護施設などで預かる事業もあります。ママが入院となってしまった場合などの緊急時に役立つ施策です。

一般社団法人女性労働協会 ファミリーサポートセンター
http://www.jaaww.or.jp/service/family_support/

病児保育のフローレンス
http://byojihoiku.florence.or.jp/

厚生労働省 生活支援に関する施策等
www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/boshi/06/dl/06.pdf

支援策も増えていますが、住んでいる地域や状況によって利用できないサービスもあると思います。きちんと働きたいシングルマザーにとっては大問題ですよね。

その対応策として、子どもが3~4歳までは休みやすい仕事を選択していいと思います。その上で、通常の保育園以外の保育インフラをフル活用してください。

費用はかかるので、子どもを預けてまで働いた単価より保育料が高くなることもあると思います。

その場合も未来への投資だと考えましょう。覚悟を持って真剣に働いていけば、子どもの手が離れる頃には確固としたキャリア構築ができているはずです。未来を信じて自信をもって頑張ってください。

最後に

子どもを育てながら働く場合、特に子どもが小さい間は、何を選択しても正しいかどうか揺れ動くと思います。

病気の子どもを預けて仕事に行けば「私って母親失格かも」と思ってしまうかもしれません。子どもの病気で休めば「会社に迷惑かけてる私って、不要な人間かも」と感じることもあるでしょう。

みんな、同じ思いを抱きながら日々働いています。

でも、大丈夫ですよ! 子どもは母親が一生懸命なのも頑張っているのも、自分のために働いてくれていることも、よーくわかってくれています。一緒に前進していきましょう。

迷ったり、悩んだりしているママに、この記事で勇気と元気が届くことを祈っています。