シングルマザー(母子家庭)の暮らしを「ちょっとずつ」良くする

母子家庭の一人っ子 やっぱり寂しく感じているの?

ライター 加藤良子

小学生の一人娘と完全に自分のことを人間だと思っているワンコと気ままな二人+一匹暮らしを楽しんでいるシングルマザーです。将来は日本を飛び出して二人で暖かい所に住むのが夢!シングルマザーならではの喜びや悩みを皆様と共有していきたいと思います

Photo ryoko kato

No84s

同じ母子家庭でも一人っ子の場合は、母親と子どもとの二人きりの生活になります。「子どもが寂しい思いをしていないか」気になるのが母心ですよね。

母子家庭になる原因は様々ですが、一人っ子の場合と兄弟がいる場合では、子どもの気持ちにやはり違いがあるようです。

今回は、母子家庭の一人っ子について考えたいと思います。子どもの気持ちが心配、子育てに悩んでいるという方は、ぜひ参考にしてください。

一人っ子の割合 

「国立社会保障・人口問題研究所」の報告によると、結婚後5~9年で一人っ子を持つ世帯の割合は以下の通りです。

  • 1987年:15.0%
  • 1997年:21.0%
  • 2005年:26.7%
  • 2015年:28.2%

年々増加していますが、全体的では3割に満たない少数派です。

そのためでしょうか? 一人っ子は「マイペース」「わがまま」というネガティブな印象を持たれる傾向にあります。

一人っ子を持つ母親が子育てや将来のことについて心配するのは、母子家庭に限った話ではありません。
ネット相談には一人っ子の母親からの相談が多数寄せられており、一人っ子を持つママのコミュニティーサイトもあります。

出典元:国立社会保障・人口問題研究所 2015年社会保障・人口問題基本調査(結婚と出産に関する全国調査)現代日本の結婚と出産
http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou15/NFS15_reportALL.pdf

母子家庭の一人っ子 

平成23年度の母子家庭における一人っ子の割合は54.7%。
平成18年度の54.1%とあまり差はありません。しかし、全体の過半数が一人っ子であり、一般家庭との違いがあることがわかります。

出典元:厚生労働省 平成23年度全国母子世帯等調査結果報告「ひとり親世帯の子どもの数別世帯の状況」
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/boshi-katei/boshi-setai_h23/dl/h23_20.pdf

母子家庭の一人っ子 特徴は?

母親思い

母親と二人で暮らしていると、自然にお手伝いが身につきます。また、小学生の中学年くらいになると、仕事や家事に忙しい母親を気遣い、少しでも力になりたいという気持ちが芽生えはじめます。

特に男の子は、思春期になると「母親を守らなければ!」という気持ちが強くなります。素直に表現はできなくても、心の中では母親のことを大切に思っていることが多いようです。

女の子の場合、苦労して育ててくれた母親のことを思うあまりに自立がなかなかできない、というパターンになることもあるようです。

我慢強い

母子家庭の場合は我慢するシチュエーションが増えます。

父親とのコミュニケーションがなくなり、母親は忙しいというケースが多数です。自分のわがままを言う相手が見つからず、我慢するというよりは我慢せざるをえない状況になることもあります。

「手がかからなくて助かる」と思って甘えていると、子どものストレスが爆発してしまうかもしれません。そうならないように、常に子どもの気持ちを気にかけるようにしましょう

甘えん坊

父親に甘えることができない分、母親に甘えるという傾向があります。特に甘えたい盛りの小さい子は、母親にベッタリとくっついて離れない、ということが多いようです。

また、父親がいなくなった事情をきちんと理解できていない子どもの場合、「母親もいなくなってしまうのではないか」という不安のために恐くて離れられない、ということも考えられます。

性格に影響を与える要素

一般的に言われている「母子家庭の一人っ子の特徴」を挙げましたが、死別か離婚かや別れた時の年齢などによっても異なります。

[死別の場合]
死別の場合は、父親を失った悲しみを母親と子どもが一緒に乗り越える、つまり同じ悲しみを共有しながら生きていくことになります。

[離婚の場合]
離婚の場合は、喪失感を感じるようになる子どもが多いようです。

母親が忙しくてそのことに気づく余裕もない場合は、どこにもぶつけようのない感情に悩まされることもあるでしょう。

また、父親との交流が全くなくなってしまうと、「捨てられた」と思ってしまうこともあるようです。関係が途絶えないように、面会の機会はできる限り作ってあげたいですね。

「喧嘩の多い両親に育てられるよりは、離婚をした方が子どものためになる」という意見もありますが、離婚後も母親が父親の悪口を言い続けていると、子どもの心は複雑になるでしょう。

「私はこんなに仲の悪い二人の間に生まれてきた。生まれてこなかった方がよかったのでは?」と切ない気持ちになってしまうことも考えられます。

どんな父親でも子どもにとってはたった一人の存在であることに変わりはありません。
その大切な存在であるパパの悪口を聞くと子どもは悲しい気持ちになるでしょう。母親は子どもの父親に対する気持ちにも配慮してあげてください。

[別れたときの年齢]
小学生くらいになると両親の仲が悪くて離婚したことを理解できるようになります。ホッとしている子もいると思いますが、母親に気を遣って本当は寂しい気持ちを抑えているケースも否定できません。

子どもが物心つかないうちに別れた場合は、父親のいない生活が当たり前になります。ただ、友達の家庭との違いに気がつくようになると、疑問を持つようになります。

母子家庭の一人っ子 心配事は?

母親自身も一人っ子だった場合は子どもの気持ちをなんとなく察することができると思いますが、兄弟姉妹がいる環境で育っていると「一人で寂しくないの?」と心配になってしまいますよね。

筆者は三人姉妹の末っ子です。今でも姉妹と仲がよく、姪っ子や甥っ子とも密な付き合いをしています。我が子は私と同じようにこういった関係を築くことができない、と思うと不安になります。

男の子の場合

「父の後ろ姿を見て育つ」と言われることもあるように、男の子は成長する過程で父親から学ぶことも多く、たとえ会話がなくても父親の姿から何かを感じ取ります。

母子家庭の場合だと父親の姿がないわけですが……、だからといって誰かと急いで再婚するわけにもいきませんよね。

男の子は「女性を守りたい」という本能があります。母親が「この子を守らないと!」と頑張り続けると活躍する場がなくなり、男としてのプライドが育たなくなってしまいます。

父親がいなくても女性を守れる男らしい息子に育てるためには、過保護にし過ぎないことがポイントになるでしょう。

女の子の場合

女の子は母親の影響を受ける傾向にあります。母親が父親の悪口ばかり言っていると、男性に対する不信感を持つようになり、恋愛や結婚に関心のない女性になってしまう可能性もあります。

父親に問題があって仲の悪い夫婦のもとで育った女の子にも当てはまることですが、父親のよい所を知らないので、男性に対して何かを求めるということがなくなってしまうのでしょう。

父親を全く知らずに育った女の子の場合は、年上の男性を好む「ファザコン」の傾向が強くなることもあるようです。「親子」という関係で満たされなかった気持ちを、恋愛で埋めようとするのでしょう。

男性に対する免疫がないまま大人になると「男を見る目」が養われないと危惧し、一人っ子の女の子は「共学に通わせたい」と考えるシングルマザーも多いようです。

母子家庭の一人っ子 子育てで注意したいこと 

「あの子の家は母子家庭だから」と周りから偏見を持たれることもありますが……、問題を起こす子は母子家庭で育った子ども、とは限りませんよね。

両親が揃っている一般的な家庭の子どもにも問題児はいますし、母子家庭の子どもの方が常識的に行動する場合も多々あります。

ただ、理想的な親子関係を築くためには母子家庭ならではの子育ても必要になるでしょう。

ルールを決める

「母子家庭では、子育てまで手が行き届かないのでは?」と考える人も中にはいるようですが、子ども自身がきちんとしていればそんな心配はありません。そのためには家庭でのルールを決めてけじめのある生活を身につける必要があります。

「宿題をすませてから遊ぶ」「子ども同士で遠くには行かない」「無駄使いはしない」など日常生活におけるルールを自然と守れるようにしていきましょう。

一番大切なのは「できて当然」と対応するのではなく、「偉いね!」と子どもを褒めることです。そうすれば子どものモチベーションは上がり、「お母さんにもっと褒めてもらいたい」と思うはずですよ。

礼儀やマナーを教える

筆者は、娘が「母子家庭の一人っ子だからわがままでも仕方がない」と言われるのが嫌だったので、心を鬼にして最低限のマナーは厳しく躾けました。

人見知りが激しいため挨拶はハードルが高く完璧とはまだまだ言えませんが、お友達の家でごちそうになった時に「娘だけが食べ終わった食器を運んでくれた」と聞いた時は安心しました。

たとえば、子どもの友達が遊びに来て勝手に冷蔵庫を開けたりしたら嫌な気分になりますよね。

子どもとはいえ自分がされて嫌なことをよその家ではしないように、マナーをきちんと教えましょう。特に、母子家庭の一人っ子の場合は悪く言われやすいので要注意です。

父親の悪口を言わない

元夫は、あなたにとっては過去の人でも、子どもにとっては血のつながったたった一人の父親です。父親の悪口は子どもに悪影響を与えかねません。

子どもに「人の悪口は言わない」と注意している思います。なのに、あなたが元夫の悪口を言っていると、子どもに混乱を与えてしまうでしょう。素直で真っ直ぐな子どもに育てほしいなら、母親であるあなたがお手本を見せるのが一番の方法です。

感情的にならない

仕事、家事、育児……、と目まぐるしい日々の中でストレスが溜まり、子どもに当たってしまうこともあるでしょう。でも、子どもには何の罪もありません。

二人で幸せな生活をするために離婚をしたのに、自分の都合で子どもに辛い思いをさせてしまっては馬鹿ばかしいと思いませんか?

また、母子家庭の一人っ子の場合は、普通の家庭のように母親に怒られたら他の誰かに頼るという逃げ場がなく、自分一人で受け止めなくてはなりません。それが心を閉ざす原因になる場合もあります。

イライラしたときは子どもと一緒にお出掛けや外食をしてストレス解消するなど、感情をコントローできるようにしましょう。

寂しい思いをさせない

家族が一人減ったという事実だけで、子どもは痛いほど寂しさを感じていると思います。ただ、一緒に暮らしている母親がそれ以上寂しい思いをさせないようにすれば、辛さも消えてゆくことでしょう。

「あなたのことをいつも気にかけている」という意識を持ってもらうために、これでもか! というほどのスキンシップを取ったり、毎日の出来事を話し合うようにしたり、どんなに小さなことでも子どもに興味を持つようにしましょう。

幼少時代の寂しい思いはその後の成長に影響を与える、と言われることもあります。
人に注目されたくて悪ことをわざとする、承認欲求が強くなる、かまってほしいという思いから恋愛観がゆがむ、というような原因にもなる場合もあります。

母親に心配をかけたくなくて平気なふりをしているだけかもしれません。たとえ一方通行でも、できる限りの愛情を注げば思いはきっと伝わりますよ。

一人っ子の場合、心配事も多いけど・・・

母子家庭で一人っ子の場合、母親としては心配事も多いでしょう。

しかし、どんな環境であっても子育てで最も大切なのは愛情です。あなたが子どもに精一杯の愛情を注げば、子どもはあなたの愛情を全身で感じてくれます。

「一人っ子=子どもが母親の愛情を独り占めできる」と考えてみてはいかがでしょうか?

一人っ子を持つシングルマザーの皆さん、あなたが子育てするうえで気をつけていることは何ですか?