シングルマザー(母子家庭)の暮らしを「ちょっとずつ」良くする

シングルマザーが知っておきたい健康保険の仕組み

ライター オイカワユキコ

小学生の娘と暮らすシングルマザー。「幸せになるために離婚した」をモットーに、個人事業主としてライター・役者・イベントコンサル・シュガーアーティスト・国際交流のNPO など多方面で活動中。

Photo yukiko oikawa

226270 main

会社員は「社会保険」、自営業やパートの方は「国民健康保険」に加入する場合が多いと思います。

筆者のように副業などと組み合わせて収入を得ているシンママの場合は、働き方のバランスを工夫することで、どちらの保険に加入するか選択することも可能です。

現在、筆者は国民健康保険に加入しています。6月に国民保険料の支払い通知が届きましたが……、なんと、保険料が値上がりしていました!

「どうして?」と思い、健康保険の仕組みを調べてみました。

国民健康保険と社会保険の違い

国民健康保険は市区町村、社会保険は各社会保険組合(または協会けんぽ)と運営者が違います。

また、国民健康保険と社会保険では「扶養」の考え方が大きく異なります。

国民健康保険は世帯単位で加入者の数(シンママの場合、自分と子どもの人数)、それぞれの年齢と収入により算出します。一方、社会保険は個人単位で年齢、収入により計算します。

社会保険

社会保険の場合、シンママのみの年齢と収入で計算するので子どもが一人でも三人でも保険料は同じです。お子さんが多いとお得と言えるでしょう。

社会保険は本来支払うべき金額の半分を会社が負担してくれるので、国民健康保険より「安い」と感じている方が多いようです。

国民健康保険

国民健康保険は低所得者や一時的に支払いが困難な場合に、軽減・免除という措置があります。
社会保険は給与に応じて金額が決まるので基本的に減免はありません。給料から自動で天引きされます。

健康保険には加入の義務

「病院にはそんなに行かない」「毎月の支払が高い」と離婚後に夫の健康保険から外れたままになっているシンママがごくまれにいますが、日本ではすべての人が何かしらの健康保険に加入する義務があります。

なお、健康保険に加入しているからこそ受けられる助成もあります。

3割負担

保険内の治療を受けた場合は、基本的に3割負担で済みます。
風邪などで病院を利用し窓口で支払った金額が1,500円だった場合、もし健康保険に入っていなかったら10割負担で5,000円支払わなくてはなりません。

ひとり親家庭医療助成制度

ひとり親家庭医療助成制度を利用すると、病院に行った時の支払いが、子どもだけではなくママの分も軽減もしくは無料になります。

詳細は、『医療費、水道代、粗大ごみ処理手数料無料ってどういうこと?!』をご覧ください。

お子さんはもちろんですが、ママが病院に行くのを我慢して大きな病気になってしまうと子どもも悲しい思いをします。離婚後に無職になったとしても、国民健康保険には加入しましょう。

国民健康保険の軽減・減免とは

国民健康保険の支払いが困難な場合は軽減や免除が受けられます。
市区町村によって軽減や免除の方法・割合が異なりますが、筆者の住んでいる東京都港区を例にご説明したいと思います。
 

軽減・減免が受けられる理由は大きく分けて3種類

対象 内容
低所得者への軽減 所得金額により自動的に軽減されるので確定申告は正しく行いましょう
倒産や解雇による減額 突然の倒産や解雇で仕事がなくなってしまった場合、保険料の支払いが苦しくなりますよね。申請をすれば、保険料の軽減を受けらることがあります。「雇用保険受給資格者証」を持参し、自治体に相談に行きましょう
その他の理由による一持的減免 災害や病気等で一時的に生活が困窮した場合、申請をすれば6ヵ月を限度に減免制度を受けられることがあります

低所得者への軽減基準

減免割合 世帯の総所得金額など 筆者の場合の所得計算
7割 33万以下 筆者の所得が33万円以下なら7割減
5割 33万+(被保険者数×27万)以下 33万+子1名×27万=筆者の所得が60万以下なら5割減
2割 33万+(被保険者数×49万)以下 33万+子1名×49万=筆者の所得が82万以下なら2割減

世帯所得の加入者数(世帯主を除く)によって、7割、5割、2割と段階的に支払う保険料の金額が軽減されます。

保険料はいくらになるの?

では、そんな低所得筆者の保険の年間支払い額を公開しましょう(苦笑)。離婚して自営業なので国民健康保険、かつ離婚後は収入も少なく減免も受けています。

[2016年支払い(7割軽減)]

基礎(医療分)保険料 後期高齢者支援金分保険料 介護保険料
賦課基準額:0円 所得割額:0円 賦課基準額:0円 所得割額:0円 賦課基準額:0円
人数:2人 均等割額:21,240円 人数:2人 均等割額:6,480円 人数:0人

[2016年支払い(7割軽減)]

基礎(医療分)保険料 後期高齢者支援金分保険料 介護保険料
賦課基準額:910円 所得割額:67円 賦課基準額:910円 所得割額:17円 賦課基準額:0円
人数:2人 均等割額:38,400円 人数:2人 均等割額:6,480円 人数:0人

残念ながら? いいえ、所得があがったのはシンママとして喜ばしいことですが……、筆者の場合、昨年の総所得が33万円以上60万円以下だったので、2017年6月の国民健康保険料支払いの際に「軽減が5割になった」ということがわかりました。

国民健康保険 国保の軽減・減免
http://5kuho.com/html/keigen.html

国民健康保険と社会保 どちらに加入すべき?

保険料の減免とひとり親家庭医療助成制度の合わせ技もできるので、
所得の低いシンママは

[社会保険の場合]
会社が保険料の支払いを半分負担してくれる+子どもが何人いても保険料は変わらない+窓口支払いの減免(ひとり親家庭医療助成制度)

[国民健康保険の場合]
正規の保険料の支払い額+保険料の支払いの減免+窓口支払いの減免(ひとり親家庭医療助成制度)

でお得になります。

ただし、社会保険は任意ではなく「条件に当てはまる人は加入させなくてはならない」という義務が会社側にあるので、誰もが「社会保険」「国民健康保険」のどちらか好きな方を選べるというわけではありません。

「就労条件を工夫すればどちらの保険に加入するか選べるけれど、どっちに加入する方がお得か気になる!」という場合は、最寄りの自治体の担当窓口で保険料を計算してもらえるので一度問い合わせてみるのとよいかもしれません。

※家族全員の年収が確認できる書類(確定申告や給与所得の源泉徴収表など)が必要です。
かなり複雑ですが……、国民健康保険の場合の計算式を確認できるWEBサイトもあります。

まとめ

保険の仕組みをしっかり理解して適正な支払いをし、受けられる治療はきちんと利用したいですね。