シングルマザー(母子家庭)の暮らしを「ちょっとずつ」良くする

ひとり親の子育て 大変な分だけ楽しみや幸せも倍増!

ライター 加藤良子

小学生の一人娘と完全に自分のことを人間だと思っているワンコと気ままな二人+一匹暮らしを楽しんでいるシングルマザーです。将来は日本を飛び出して二人で暖かい所に住むのが夢!シングルマザーならではの喜びや悩みを皆様と共有していきたいと思います

Photo ryoko kato

No88s

ひとり親での子育ては一人二役! 大変なことも多いでしょう。

仕事をしながら、家事も育児も日々頑張っているシングルマザーにとって、一番の悩みと言えばやはり大切な子どもに関することですよね。

シングルマザーの皆さんは、子育てに関してどんな不安を持っているのでしょうか? また、その不安を解決するためにどのような工夫をしているのでしょうか?

ひとり親の子育て 悩み・不安と対応策

子どもとの時間が少ない

ひとり親家庭の場合は子育ての他にも仕事や家事などで毎日忙しく、子どもとのコミュニケーションの時間を思うように取れない、と悩んでいる方も多いと思います。

「子どもと楽しむ時間をもっと大切にしたい」と願っていても時間が取れず、子どもの寝顔を見ながら「ごめんね」と思う夜もあるのではないでしょうか?

「子どもとの時間をいかに確保するか?」は、ひとり親家庭の多くで抱えている課題だと思います。「仕方がない」と諦めてしまうことなく、無理せず子どもとの時間を作る方法考えていきましょう。

対応策

一緒に遊ぶことだけが子どもとの過ごし方とは限りません。例えば、帰宅後の家事を一緒に行うと時間を共有できます。

休日に家事を手伝ってもらうのもよいですね。掃除の時に床の雑巾がけ競争をしたり、衣類の整理をしながら洋服の畳み方を教えたり、遊びと学びの要素を取り入れることもできますよ。平日分の作り置きをしながら料理を楽しむ、という方法もあります。

子どもにとってママとの共同作業は、遊ぶ時と同じくらい楽しくて大切な時間になります。上手にできなくて時間がかかってしまうこともあると思いますが、練習の過程だと考え大目に見てあげましょう。

経済的な不安

子ども一人が大学を卒業するまでにかかるお金は、全て公立の場合でも1,000万円を超えると言われています。となると……、やはり経済的に不安になりますよね。

母子家庭の平均年間就労収入は、正社員:270万円、パートやアルバイト:125万円。つまり、年収の何倍ものお金を貯めることができるのだろうか? という不安を常に抱えていると言えます。

実際に「母子世帯の母が抱える子どもについての悩みの内訳」で「0~4歳」の子どもを持つ母子世帯以外では「教育・進学」が1位となっています。

対応策

学費や教育費については支援制度を利用するという選択があります。

「就学援助制度」は義務教育を受けている子どもの学用品費や校外活動費など就学に関する費用を負担してもらえる制度です。内容や対象者は自治体によって異なります。

「母子父子寡婦福祉資金」は、ひとり親家庭のための貸付制度で親に対しては住宅資金や事業開始資金の貸付を、子に対しては修学資金、就学支度資金、結婚資金などを無利子もしくは低利子で利用できます。貸付内容は自治体によって異なります。

資格を取得するための支援(「自立支援教育訓練給付金」「高等職業訓練促進給付金」)を利用して手に職をつけ、収入の高い仕事に就くという方法もあります。

また、節約してコツコツ貯金をするようにしましょう。見直せる生活費を積極的に削って、効率良く貯金する方法を見つけることがポイントになります。

出典元
厚生労働省 平成23年度全国母子世帯等調査結果報告
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/boshi-katei/boshi-setai_h23/

厚生労働省 ひとり親家庭等の現状について
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000083324.pdf

ひとり親家庭の子どもに対する偏見

離婚率が年々高くなっているとはいえ、世間には母子家庭に対する偏見がまだまだあるのは否めません。母子家庭の子どもというだけで「かわいそうに」という目で見られると、敏感な子は「自分はかわいそうな子だ」と思ってしまいます。

また、他の子と同じようなことをしても「母子家庭だから仕方ないよね」と周囲から言われることもあり、悲しい思いをした経験がある方も多いのではないでしょうか?

対応策

周りが何を言おうと、ママが子どもに対して安心感を与えることが大切です。「ママはいつでもあなたのことを思っているからね」という想いが子どもに伝われば、漠然とした不安に襲われることもなく、心も健康な子どもに育つでしょう。

ただし、最低限のマナー、やってはいけないことなどを教えるとともに家庭のルールを決めましょう。子どもを甘やかすだけではなく、社会のルールをしっかりと身に付けさせることで、周りの人から心無いことを言われて傷つくシチュエーションを減らすことにつながるでしょう。

ストレス解消の場がない

ストレスをうまく解消することができない、という悩みもあると思います。
子どもにつらく当たってしまい寝顔を見ながら反省する時の切なさ……、何とも言えませんよね。

対応策

誰かに話を聞いてもらうとストレス解消になります。特に、女性の場合は心の中に溜まった思いをアウトプットすることで気分が晴れることが多いですよね?

友達や親兄弟に愚痴を聞いてもらいましょう。話し相手がいない時はWEBサイトでシングルマザーのコミュニティーを検索してみてください。同じ悩みを抱える人とチャットで話をするだけでもスッキリします。

時には手抜きをすることもストレス解消になります。洗濯や掃除は毎日マストなわけではないですし、手抜き料理の日があってもいいのではないでしょうか? たまには外食をするのもよい気分転換になるでしょう。

母親に気を使っていないかチェック

ひとり親家庭の子どもは親に気を使う傾向が高いようです。一人で頑張っている母親を見ながら育つので「自分は迷惑をかけないようにしないと」という気持ちが芽生えるのでしょう。

自分の気持ちを我慢しがちな子どもに対しては、ママが毎日笑顔で過ごすことが大切になります。

対応策

母親がいつも元気で笑顔でいるだけで、子どもに無意識のうちに安心感を与えます。忙しいからといつもママの機嫌が悪いと、「どうすれば母親が笑顔になってくれる?」と考えて、「迷惑かけないようにする」という答えを出すこともあるでしょう。

母親の気持ちがわかれば子どもはそんな不安を抱えることもありません。疲れた時は我慢をするのではなく、「ママ疲れちゃったよ~」と素直に言ってみてはいかがでしょうか?

子どもに愚痴を聞いてもらってもよいのです。子どもにとっては母親が何を考えているのかわからないことが一番の不安要素になります。

お互いに素直な気持ちをぶつけあうことができる関係を保ちましょう。

子どもに依存し過ぎる

母子家庭の場合は親子の絆が強くなる傾向がありますが、お互いが依存し過ぎている関係は子どもの将来を考えると望ましくありません。

「共依存」という言葉は、どちらかがいなくなると自分一人では生きていけないような状態になることです。母子家庭の場合は共依存関係になりやすいと言われています。

母子家庭の親子が思いやりを持ちながら支え合うのは問題ありませんが、お互いが相手にしがみついて生きるのは親子関係としてよい形ではありません。

対応策

子どものことが心配で気になって仕方がないのは母親として自然なことだと思います。特に旦那のDVなどが原因で離婚をした場合には母子が必要以上に依存しあう関係になるのも理解はできます。

ただ、母親には子どものことを客観的に見ながら、正しい道へと導いてあげる役割があります。もし子どもに依存しているという意識があるなら、まずは自分が精神的に自立できるよう努力しましょう。

ひとり親の子育て 気をつけたいことは?

ひとりで抱え込まない

シングルマザーになって子育ての問題に直面し「離婚をしたことで子どもに寂しい思いをさせている」「経済的な余裕がなくて子どもに不自由な思いをさせている」など、全て自分の責任だと思い込んでしまう方もいるようです。

さらに「誰に何を言ったところで私が悪いんだから仕方がない」と考えるようになってしまい、一人で悩みを抱え込むという負のスパイラルに陥ることもあります。

「ひとり親の子育て」の著者諸富氏は、ひとり親家庭の親子に大切なのは「援助希求」だと述べています。つまり、親が周囲に対してSOSを出せるか? また、子どもが親に対してSOSが出せる関係性を築いているか? が大切になるということです。

自分の母親や姉妹、何でも話せる友達、ママ友、恋人など、精神的に頼れる存在の人がいれば大いに頼るべきです。誰もいなければ、自治体のサポートセンターやシングルマザーの支援をしてくれるNPO法人などを頼るのもよいでしょう。

また、WEBサイトでシングルマザーの悩みなどを検索すれば同じような不安や悩みを抱えている人がたくさんいることがわかります。辛いのは決して自分だけじゃないことがわかれば、少しずつ勇気が湧いてくるのではないでしょうか。

出典元:ひとり親の子育て 諸富祥彦
http://www.amazon.co.jp/dp/4872907345

マナーやしつけはしっかりと!

過度に厳しくする必要はありませんが、やはり一般的なマナーを守ることができないと、一般家庭の子どもよりも風当たりが強くなる可能性があります。

挨拶や「ごめんなさい」「ありがとう」などが自然に言えると、それだけで大人からの印象は良くなります。

「あの子は母子家庭だからしつけがなっていない」と自分の子どもに平気で言う親もいますし、残酷なことですが、その子どもが本人に伝えることもあります。

子どものためにも、最低限のしつけは徹底するようにしたいですね。

時には我慢も必要

子どものことが心配でつい構い過ぎてしまうシングルマザーが多いようですが、ある程度の年齢になったら自分のことは自分でさせるようにしましょう。親が手を貸しすぎると、いつまでたっても自立できない子どもになってしまいます。

筆者の場合は一人娘ですが、小学校に入ってからは持ち物チェックをしないようにしました。忘れ物をして先生に怒られたり、学校で恥ずかしい思いをしたりという経験から、同じミスをしないように気を付けるようになります。

毎朝「○○持った?」「寒くない? 上着は?」「雨が降りそうだから長靴はいて行ったら?」などと言いたくなる気持ちはわかりますが、自分で考えて判断をする力を養うためにも、少し我慢をして子どもの成長を見守りましょう。

ネガティブな思考回路は止める

ひとり親家庭に関する嫌なニュースが多いせいか、周りから「母子家庭」という言葉自体にネガティブなイメージを持たれ、自分自身も卑屈になってしまうこともあります。

だけど、シングルマザーになって正解だった! と思うこともありますよね。

経済的・精神的な余裕がなかったとしても、子どもとの関係で幸せを感じる瞬間がありませんか? 自分のペースで生活できる幸せを感じませんか?

終わったことをいつまでも後悔してネガティブになっても仕方がありません。小さな幸せでも積もれば明るい未来が見えてきます。

大切な子どもと他愛もない話をしたり、ケンカをしたり、目と目を合わせて笑い合ったりという幸せな瞬間を貯金してポジティブな思考回路に変換しましょう。

子どもに安心感を与えること

母子家庭の子育てで一番大切なのは、子どもに安心感を与えることだと思っています。

筆者は子どもが小学校に上がるタイミングで離婚をしました。子どもは今まで一緒に住んでいた「パパ」でも急にいなくなるという事実を目の当たりにして、「もしかしたら……、ママもいつかいなくなってしまうのでは?」という不安感を持ったようです。

「子どもの不安感を取り除いてあげたい!」と思ったので、できる限り子どもとの時間を大切にしました。

その結果、1年も経たないうちに娘の表情も変わりました。突然泣き出すこともなくなり、私抜きで友達の家にも遊びに行くようになりました。

今でも「ママがいなくなるのではないか」という不安が完全に消えたわけではないようです。学校に行っている間に私が何をしていたのかを聞いてくることもあれば、仕事の用事でも一緒に行きたいと言い出すこともあります。

ただ、私自身が充実した毎日を送り、笑顔を絶やさずいつも元気でいれば、自然と子どもの表情が緩み、不安感が和らいでくるようです。

子どもは親が思うよりも敏感に親の気持ちを感じ取るので、ママが自分以外のことばかりに気を取られていると不安感に襲われます。不安感は子どもの人格形成に大きく影響することもあるので、特に母子家庭の場合はたっぷり愛情を注いでゆるぎない安心感を与えてあげましょう。

最後に

一人で子育てをしていると色々な悩みを持つと思いますが、きちんと解消することが子どもの安心感にもつながります。

自分の子育てに不安を感じたら、一度冷静になって今回ご紹介したような対応策やポイントを参考にしてみてくださいね。

同じように悩みをお持ちの皆さん、また不安を解消して前向きな日々をお過ごしの皆さん、あなたのご意見もぜひ聞かせてくださいね。