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離婚後にも同居し続けるなんてあり?法律的にも問題はないの?

ライター 肉球ねこ美

小学生男子と未就学児女子2人を育てる×2のフルタイム勤務のアラフォーシングルマザー。得意分野は子育て、離婚、再婚、恋愛、ワーキングマザーネタ。毎日忙しすぎて昨日の記憶がないのが最近の悩み。

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離婚はしたけど、別居はせずに一緒に住み続ける「離婚後同居」というスタイル。
何故、「離婚」を選択した夫婦が離婚後も一緒に住み続けるのでしょうか? 法律的にも問題はないの? ということも気になるところです。

今回はその「離婚後の同居」について調査してみました。

離婚後同居を選ぶ理由とは?

離婚後の同居については大きく分類すると「単なる同居」と「内縁関係(事実婚)」の2パターンになりますが、どちらの場合も離婚後の同居の背景にあるものは「経済的」な理由が大きいようです。

離婚はしたけれど、お互い収入が少ないので共同生活を続けている。
また、子どもがいる家庭の場合には、子どもを転校はさせたくないので仕方なく離婚後同居を続けているというケースも少なくないようです。

ただし、どのパターンも「身の危険のない離婚」または「双方が離婚後の同居に納得し話し合いが十分になされているケース」のみ可能だと言えるでしょう。

DVや児童虐待など避難に緊急を要するもの、モラルハラスメントなどの精神的苦痛を感じる離婚理由の場合は「離婚後同居」の検討の範囲外になりますね。

1. 単なる同居のケース

財産分与や慰謝料、親権、養育費の額等の取り決めをした後も更に同居を続けるケース。夫婦関係で残っているのは「同居している」ことのみ。
金銭的なことや子どものことについては離婚時の取り決めに従うが、生活についてはそれぞれが干渉せずに行うスタイル。

2.内縁関係(事実婚)のケース

離婚届けを提出し法的な婚姻関係は解消したものの、離婚前と変わらず共同生活を続けるケース。
法律的には婚姻届を役所に提出して夫婦生活を営むことを「婚姻」と言いますが、これに対して、婚姻せず夫婦生活を営むことを「内縁関係」または「事実婚」と呼びます。
離婚後も同じような生活を続けている場合は、夫婦の共同生活が行われているので「事実婚=夫婦」のままということになります。

離婚後同居のメリットとは?

離婚後に同居を継続すると、お互いの生活のリズムが崩れることがありません。さらに夫婦間に子どもがいる場合には、子どもの生活スタイルをそのまま継続することができるので(転校や転園の必要がない)、離婚後の転居における子どものストレスを大幅に軽減することができるでしょう。

また、引越しや生活用品の購入に伴う無駄な支出が必要ないなど、金銭的負担が大幅に軽減されることなどが挙げられます。

レアケースではありますが、きちんとした打開策・解決策を検討することなく一時的な感情で離婚届を提出した場合など、離婚後同居を継続することにより復縁できる可能性も高くなります。

夫婦生活を続けていると、顔を見るのも嫌なほど相手を嫌悪する時期もありますよね。
特に女性の場合には、出産後や子育てに一番時間がかかるときに旦那嫌悪が多く見られる気がします。
子育てがひと段落し落ち着いて相手をみたときに「やっぱり一緒にいてよかった、もう一度やり直そう」と思える日がくるかもしれません。

一度離婚することによって精神的に楽になり、相手を男性として頼もしく感じるケースなどもあるようです。離婚した後、恋人のように思えてきて婚姻中よりも結果うまくいっている、という事例も。筆者には信じられませんが……。

離婚後同居のデメリットは?

一度は離婚を決めたのですから、離婚までの前段階にはそれ相応の理由がやはりあるもの。

経済的な理由などで離婚後同居を選んだとしても、時間の経過とともに精神的に耐えられなくなる可能性が高くなるように思います。

筆者からすれば、話し合いが十分に行える状況なら離婚届などを提出せず、一旦様子を見た方がいいのでは? という思いが払拭できません。

また、繰り返しになりますが、DVや児童虐待、モラルハラスメントなどがあった場合には、離婚後の同居にはデメリットしかないので細心の注意が必要です(こういったケースはすぐに同居を解消し避難するなどが必要となりますね)。

また、精神衛生上の問題以外にも下記のような問題も生じます。

児童扶養手当など公的扶助が受けられなくなる可能性が高くなる

離婚後同居を継続する場合、児童扶養手当などの公的扶助が受けられない可能性が大変高くなります。それは、離婚後に夫婦の住所が同一の場合「内縁関係(事実婚)」とみなされるからです。

世帯分離の手続き等をすれば回避できる可能性もありますが、手当の種類によっては世帯分離を行ったとしても、適用にならない扶助もありますので注意してください。

また、離婚後の同居には世帯分離が認められないケースもあるようです。詳しくはお住まいの自治体に問合せてみてください。

偽装離婚を疑われる

偽装離婚とは何かの目的のために離婚届けを提出し、別れたように見せかける手段、手法のことです。

生活保護を受給したい、優先的に保育園へ入園したい、借金から逃れたい……、理由は様々ですが、いずれも不正が明るみになった場合には社会的制裁はもちろんのこと、違法行為とみなされ懲役刑や罰金刑などが課せられる場合もあります。

役所は忙しいだろうし、私たちはうまくやれるから「偽装離婚をしても絶対にわかるわけない」と思っている方もいるようですが、そんなに甘くはないようです。近所の住民が何かおかしいと感じ、役所やケースワーカーなどに通報し発覚するケースも多いようです。

偽装離婚をしたつもりはないのに、近所の住民から偽装離婚を疑われてしまったら、その地域に住みづらくなってしまいますよね?

後ろめたいことを何もしていないのに離婚後の同居が「偽造離婚」と疑われてしまったら、せっかく築いてきた地域との関係や人間関係が一瞬で壊れてしまうかもしれません。

離婚後の同居を検討する際はこのようなデメリットについてもしっかりと検討してくださいね。

離婚後同居に関する疑問

1.世帯は別になるの?

離婚届を提出しても同一の住所に住んでいる場合は世帯が別になることはありません。前述したとおり、「世帯分離」の手続きを踏んではじめて世帯が別となります。

「世帯分離」の手続きは、管轄の役所にて「住民異動届」を入手し、必要事項を記入し押印して提出するだけの簡単な手続きです。

なお、「内縁関係(事実婚)」とみなされた場合は、離婚後に適用となる公的な扶助が受けられない可能性が非常に高くなります。単なる同居のケースの場合には、きちんと「世帯分離」の手続きをしましょう。

2.生活費を請求できる?

離婚後の同居というケースの場合、ご自身にかかる「生活費(婚姻費用)」は婚姻が破綻した時点で請求はできません。

「生活費(婚姻費用)」の負担は「夫婦間」にしか負担義務がないからです。
ただ、離婚時の財産分与の取り決め時に「今後○年間生活費を支払う」という方法で財産分与を取り決めた場合は、その取り決めに従い生活費が請求できます。それ以外の費用は一切請求できませんのでご注意ください。

「内縁関係(事実婚)」の場合は少し異なります。法律上での扶養義務はないものの、法律婚と同じような生活実態のある男女関係については、夫婦に関する扶養義務が適用されるので、「生活費」を請求できます。

3. 夫の扶養のままでいられるの?

扶養義務があるのは「夫婦間」のみです。離婚後に同居を継続していても、単なる同居の場合には夫の扶養には入れません。

「内縁関係(事実婚)」の場合は、「生活費」の請求ができるのと同様に、同居している夫に扶養義務が発生します。

なお、子どもは離婚によって親子関係が消失することはないので、子どもに対する扶養義務はいかなる場合も存続します。

つまり、夫婦としての扶養義務や生活費の支払いの有無は、法律的に婚姻関係にあるか否かだけではなく、男女関係の延長線上の同居に対し、その共同生活がきちんと維持されているのかどうかで決まるようです。

法律的な婚姻関係になくとも、財産の管理、家事の共有、生活費の管理、子育ての協力、親戚付き合い、法事への参加などがあるのか全くないのか、このような細かい点が「内縁関係(事実婚)」なのか「単なる同居人」か区別される要素になります。

筆者の経験では、婚姻時よりも離婚を決めてから離婚するまでが一番大変でした。
精神的な疲労はもちろんなのですが、それ以上に大変なのが種々の書類の手続きです。

紙切れ1枚を提出しただけなのに、離婚するときはこんなにも手続きが必要なの……、と途方に暮れたことを思い出しました。今回の調査を通して、もし今後再婚するような人が現れた場合は、「内縁関係(事実婚)」を選ぼうと硬く決心しました。

最後に

最初は離婚後の同居なんてありえるの? と不思議に思っていましたが、どうやらケースバイケースのようです。
夫婦の形が星の数ほどある以上、離婚の形も人それぞれ。そして、離婚後の形もひとそれぞれなのですね。離婚後の同居継続は経済的な理由が多いようですが、きちんと話し合いができ、お互いが納得した結果であればそういった形もありなのかもしれませんね!

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