シングルマザー(母子家庭)の暮らしを「ちょっとずつ」良くする

シングルマザーが利用できる福祉定期預金 やっぱりお得?

ライター 加藤葉子

女性とシングルマザーのお金の専門家として、全国の女性よりお金の相談を受けているファイナンシャルプランナー。行政主催のマネー講座や女性ファイナンシャルプランナーの養成などでも活動中。シングルマザーで一児の母。

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子どもの教育費や自身の将来への備えはコツコツと増やしていきたいですよね。そして、少しでも効率良く増やしていくことができれば、シングルマザーにとっては安心への近道となります。

国や自治体では、シングルマザーへのサポートとして様々な支援制度が整えられています。

今回は、少しでもお得でラクにお金を増やしていくためにシングルマザーが利用できる金利面での支援制度、「福祉定期預金」をご紹介します。

福祉定期預金とは?

そもそも、「福祉定期預金」はどのような定期預金なのでしょうか?

福祉定期預金は、対象となる年金や手当てを受け取る方が利用することができる制度で、児童扶養手当や遺族年金、特別児童扶養手当を受給している方などが対象になります。

福祉定期預金では、一般定期預金の金利よりも上乗せされた金利が適用されます。

福祉定期預金は、ゆうちょ銀行の「ニュー福祉定期預金」が代表的ですが、他の銀行にもあります。

制度の特徴や手続きの注意点などについて、ニュー福祉定期預金を例に詳しくみていきましょう。

主な特徴

  • 預入期間1年
  • 1,000円以上300万円まで預け入れ可能(1,000円単位)
  • 一般の1年ものの定期預金の金利に年0.1%(税引き前)を上乗せした金利を適用(2017年10月現在)
  • 預入期間が経過した場合、自動的に通常貯金に振り替えることができる。ただし、「ニュー福祉定期預金」の自動継続(継続預入の取扱い、再預入の取扱い)はない

実際の金利とお金の増え方

金利
(1年:1年以上2年未満)
1年後
(100万円預入した場合)
定期預金 0.010% 100万100円
ニュー福祉定期預金 0.110% 100万1,100円

※ゆうちょ銀行WEBサイト「金利一覧」より(2017年11月現在)

定期預金とニュー福祉定期預金を比べると、100万円を預け入れた場合、1年間で1,000円(税引き前)多く利息がつきます。仮に同じ金利が適用されたとすると、10年間で1万円(税引き前)の差となります。

中国ろうきんの「ろうきん福祉定期預金」の場合は、2017年11月現在の適用金利が0.28%となり、預け入れ金額は一人1万円以上350万円以内(1円単位)となります。

金融機関によって金利や預け入れ可能金額などが違ってきますので確認しましょう。

低金利の中、金利面で優遇を受けることができるので、福祉定期預金はシングルマザーにとってお得な制度と言えます。

ゆうちょ銀行 ニュー福祉定期貯金
http://www.jp-bank.japanpost.jp/kojin/chokin/teiki/kj_cho_tk_fkteiki.html

ゆうちょ銀行 金利一覧
http://www.jp-bank.japanpost.jp/kinri/kinri.html

預け入れには何が必要?

福祉定期預金は対象者が限られているため、預け入れの手続きには、印鑑や本人確認書類以外にも児童扶養手当証書や特別児童扶養手当証書、年金証書などの提示が必要となります。

また、本人による手続きであることを確認するため、写真入りの本人確認書類(運転免許証、パスポートやマイナンバーカード)も必須となります。顔写真のない証明書類の場合、追加で他の証明書類も求められます。

必要書類については、手続きをする金融機関によっても異なります。事前に電話などで問い合わせの上、不備のないように用意しましょう。

忙しいシングルマザーが利用するときの注意点

忙しいシングルマザーが福祉定期預金を活用するにあたっての注意点は、満期後の自動継続の取り扱いがないため、1年ごとに手続きが必要となることです。

行きやすい金融機関を選んだり、コールセンターを利用したりして、手続きにあまり時間がかからないようにしたいですね。

利率のいい商品は他にもある?

福祉定期預金はシングルマザーにとってうれしい金利優遇制度ですが、金融商品は他にもあります。

例えば、ネット銀行や貯蓄型の保険で、定期預金より金利が比較的高い商品があります。

為替レートの影響を受けて運用の利益や損失が生じる為替変動リスクがあるので注意も必要ですが、アメリカなどの海外の債券や投資信託などを選択する方法もあります。

どの金融商品を選ぶか悩む場合は、目的や期間によって検討しましょう。

3~10年の短期間で引き出すことのある貯金が目的であれば、いつでも引き出し可能で元本が保証されている福祉定期預金やネット銀行などの利率が比較的高い定期預金を選びましょう。

10~20年の中期間使う予定のない貯金であれば、貯蓄型の保険という選択肢もあります。

投資の知識がある方や経済に興味のある方は、長期の視点で海外の債券や投資信託などの選択肢もあります。ただし、投資は預貯金が増える可能性もありますが、リーマンショックの時のように暴落によって預貯金が減る可能性もあります。きちんと勉強をした上ではじめましょう。

2016年2月にマイナス金利政策が導入され、普通預金や定期預金にお金を預けていても受け取る利息はますます少なくなりました。このような時代だからこそ、少しでも利率の高いところに預貯金をシフトしていきたいですね。