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再婚禁止期間とは?女性は離婚後すぐに再婚ができないの?

ライター NAKA

5年間で、結婚出産離婚再婚を経験して、現在フランス人と国際結婚。広告代理店会社員から独立、デザイン事務所開業。現在28歳で息子は来年、小学生です。

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女性には再婚禁止期間があることをご存知ですか?
今回は、法律の視点からの再婚を読み解いていきましょう。

再婚禁止期間とは?

再婚禁止期間は、民法第733条(再婚禁止期間)で定められた規定です。
女性は離婚後100日が経たないと再婚ができません。「待婚期間」と言われることもあります。

民法第七百三十三条 女は、前婚の解消又は取消しの日から起算して百日を経過した後でなければ、再婚をすることができない。
2 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
一 女が前婚の解消又は取消しの時に懐胎していなかった場合
二 女が前婚の解消又は取消しの後に出産した場合
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=129AC0000000089#1432

再婚禁止期間がある理由

再婚禁止期間の規定は、女性のみで男性にはありません。何故なら、子どもの父親の重複を避けることが目的とされているからです。

離婚後すぐに再婚して子どもが生まれた場合での、父親が「前の夫」もしくは「再婚後の夫」かで、起こりうる争いを防ぐために設けられた、という背景があります。

100日の理由

民法第772条(摘出の推定)では、婚姻中に妊娠した子は夫の子どもと推定されます。「離婚から300日以内に生まれた子ども」についても「婚姻中に妊娠した」との推定になるようです。
また、「結婚後200日を過ぎた後に生まれた子は現夫の子」と推定されます。
このことから、100日の再婚禁止期間を設定すると、摘出推定規定の重複が生じることがなくなります。

再婚禁止期間の例外

再婚禁止期間には例外もあります。いくつか例を挙げましょう。

  • 離婚時に妊娠していなかった場合
  • 元夫と再婚する場合
  • 夫が失踪宣告を受けた場合
  • 前夫の子を妊娠している時は出産の日以降に再婚できる

上記の場合は、100日待たなくても再婚できます。

2016年の民法改正で、再婚禁止期間の短縮だけではなく「妊娠していなければ、100日以内にも再婚できる」ことになりました。ただし、「妊娠していない」との証明書の提出が必要になります。

再婚禁止期間を破ってしまったら、どうなるの?

そもそも窓口が受理してくれません。もし誤って受理されたら、裁判所が父親を決めることになってしまいます。母親の意思に関係なく、指定されてしまうのです。
そうなると手続きは難航してしまいます。スムーズな新生活のスタートにするためにも、提出書類や期間を守ることが必要でしょう。

再婚禁止期間は日本だけ?

日本以外の国も再婚禁止期間を設けているのでしょうか?

再婚禁止期間を廃止した国

フランス・ドイツ・デンマーク・フィンランド・ノルウェー・スウェーデン・韓国

再婚禁止期間の規定無し

アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・中国 (※離婚の条件が別途あります。)

現在も再婚禁止期間を規定として設けているのは、日本・イタリア・フィリピン・タイ・トルコですが、いずれも妊娠期間のみで、医師の証明があれば再婚が可能になっています。

とはいえ、廃止になっている国も多いことから、DNA鑑定の発達など、この規定以外にも父親の推測ができる時代になった、とも感じられます。

なお、国際結婚で配偶者ビザの取得を目指す場合にも関わってくる規定なので注意が必要です。

再婚禁止期間が改定されたのはなぜ?

2016年6月7日に、再婚禁止期間が6ヶ月(300日)から100日に改定されました。

それまでは、男性が離婚後すぐに再婚できるのに対し、女性は6カ月待つ必要がありました。

2015年12月に、100日を越える部分に関しては、「過剰な制約で違憲」との最高裁判所の判決がありました。この判決を受けて、見直されることになったのです。

前にも述べましたが、100日に短縮されただけではなく、妊娠していない場合の「100日以内の例外」も設けられました。

戦後の民法改正において、明治民法の規定がそのまま受け継がれたことから、時代の移り変わりや、ライフスタイルの自由化に合わなくなったのではないでしょうか。国民の意識も「それだけ変わってきた」ということではないでしょうか?

日本国憲法第二十四条 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
2 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=321CONSTITUTION&openerCode=1#25


出典元:法務省 民法の一部を改正する法律(再婚禁止期間の短縮等)の施行に伴う戸籍事務の取扱いについて
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji04_00059.html

まとめ

法から見た再婚、シングルマザーから見た再婚、関わる人が多いほど様々な視点が存在すると思います。

幸せを願って、誰かの助けになればという気持ちがあるのは確かですが、現実に起こることは、ルールで計れることばかりではありません。

再婚禁止期間が「子どもを想っての規定」なら、子どもと一緒に再婚することは、母親が子どもを想っての決意でもあります。
再婚は人生の新たな楽しみでもあって欲しいですし、世間の印象も物腰柔らかなものになってほしいと、シングルマザーだった経験から感じました。