シングルマザー(母子家庭)の暮らしを「ちょっとずつ」良くする

母子家庭の就職はやっぱり厳しいの?就職事情を知りたい!

ライター 山木三千代

キャリアカウンセラーとして年間1,000人以上のシングルマザーの就職をお手伝いしています。私自身も4人の子育てと仕事を両立させながら収入をあげるため、多くの転職を経験。そのノウハウをお伝えします。

Photo mitiyo yamaki

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新しい年になり「今年こそは就職・転職したい!」と気持ちを新たにされた方も多いのではないでしょうか?

今回は、シングルマザーの実際の就職事情や実例をお伝えしたいと思います。就職・転職を成功させるための参考になればと思います。

母子家庭だと採用されにくいの?

就職活動で苦戦されている方からは「シングルマザーは採用してもらえない」という話を聞きますが、本当にそうなのでしょうか?

多くの企業様から求人をいただいており採用担当者と接する機会もありますが、母子家庭であることが理由で不採用になることは「ほぼない」と感じています。

「お子さんが小さい」という理由は多少あるかもしれません。ただしそれは、働くママ全てに言えることで、母子家庭だけに限ったことではありません。

子どもが小さいという理由での不採用

子どもが小さいと突発的な休みがどうしても発生するため、採用を見送る企業も確かにあります。

シングルマザーの場合、働かなくてはならない状況にあるので、色々な方法でお子さんの預け先を確保しているものです。別れた元夫のご両親とよい関係を作って頼っている方もいます。

ファミリーサポートや民間のシッターサービスなど、様々な方法を利用できることを伝えても不採用となる場合は、「母子家庭」であることが直接の原因でない場合が多いようです。

他にさらに条件のよい人材がいた、年齢や居住地などが会社の想定と外れていた……、などです。

ただ残念なことに、母子家庭が理由であるかのように伝える会社や採用担当者がいないわけではありません。そのような会社は入社できたとしても、きっとよいことはないでしょう。気にしないのが一番です。

預け先があっても不採用が続くのは?

子どもが小さいことが不採用になる理由ではないかもしれません。他の要因も考えましょう

応募書類は、きちんと作成できていますか?

「自分が書きたいこと」と「企業が知りたいこと」が食い違っている書類を多く拝見します。キャリアコンサルタントに書類の添削をしてもらいましょう。

職種の選択は間違っていませんか?

「やりたいこと・できること・やらなければいけないこと」のバランスがよくないと、いくら頑張っても不採用が続く場合があります。この場合もキャリアコンサルタントに相談してみましょう。

採用担当者は母子家庭のことをどう思っているの?

採用担当者は、「母子家庭だから」という理由で良くも悪くも特別扱いをすることはありません。他の応募者と比較しながら、「自社のほしい人材であるかどうか」を見極めていきます。

最近は理解のある担当者が増え、世帯主として働くことを前提として考えてくれる場合もあります。

生活全般や人生設計も視野に「父親」として働く人であることを考慮に入れるため、今までと少し違った質問をされることもあるかもしれません。

例えば、希望の年収や未来のビジョンなどです。長期間働くことを前提として、過去の人間関係や退職理由なども細かく聞かれることもあるようです。

母子家庭ならではの質問にはどう対応する?

一部の会社では離婚理由を聞かれることもあります。この場合、二つのタイプがあるので、どちらの意図で質問されているのかを面接官の態度や言動から読み解けるようになってください。

  1. ただの興味本位で面接官個人が知りたい場合
  2. 応募者の人間性、対人関係の取り方、精神的な安定度などを確認し、一緒に働く人としての適性を知りたい場合

「1」の場合は論外です。ほどほどに答えて、ご縁がない会社だと思いましょう。
自分のコンプレックスから「聞かれている本当の意図」を読み間違えないように気をつけてくださいね。気持ちが弱っていると、どんな質問にも疑心暗鬼になってしまいます。

「2」の場合は、ある程度状況を話しておいた方が働く上で自分にとって楽な場合があります。
プライベートなことを周りに伝えるのはタイミングが難しいですよね。事細かに伝える必要はありませんが、現状をわかってもらえる程度には伝えましょう。

どのような人が求められているの?

会社や職種ごとに求められる人物像は異なります。
ただ、多くの会社で必要とされるのは、「自分本位・自分勝手でない人」です。「社会性の高い人」と言ってもいいと思います。

社会性の高い人とは

シングルマザーのみならず子育て中のママは、社会がどうしても狭くなりがちです。

家族とご近所だけというように、差し障りのない人間関係の中に長くいると社会性が薄れてきます。そうすると、視野がどうしても狭くなり自分自身の価値観でよいと判断したものしか「受け入れない・受け入れられない」ことが増えてきます。自覚なく「自分本位・自分勝手」になっている場合もあります。

会社では周りの人との協力関係や利害関係のある中で働くので、社会性が自然と発揮されていきます。

相手がどのようなことを求めているかを考えたり、先を読んで行動したり、自分の基準がどうであれ相手の意見を尊重できるようになっていきます。

アドバイスとしてよくお伝えしているのは「視点は高く、視野は広く」です。相手の視点に立つことができたり、違う方向から物事を見ることができる視野の広さを心がけてみてください。

自分の意見を持つ

少し辛い体験をして気持ちが弱っているシングルマザーもいらっしゃるかもしれません。そのような状態のときは、人間不信になっていたり恐怖心があったりします。相手が誰であれ、自分の意見を伝えることができない時期があるかもしれません。

ただ、少しずつでいいですから、自分の意見をしっかり持つようにしましょう。「自分の意見を持つ」ことは、就職活動においてとても大切であり、必要とされるスキルの一つでもあります。

こんなことを言ったら怒られるかも、変に思われたらどうしよう……、というような気持ちもあると思いますが、意見をきちんと伝えて質問して納得することを心がけてくださいね。

子どもがいても就職・転職活動はできる?

子どもがいることで、就職・転職で大変な思いをしているシングルマザーも多くいると思います。

ただ、、多くのシングルマザーはそのような状況を乗り越えて就職し、転職し、生活を維持継続していらっしゃいます。子どもがいることで頑張れる自分に自信を持って、転職活動をしてください。

子どもがいるからこその就職活動

子どもと自分自身の人生には、ママの働き方や収入が大きく関わります。

子どもの未来のために就職活動をしている方は、本当にすごく頑張っています。少し生活が落ち着いた方の話を聞くと、必ず就職・転職の苦労話がでてきます。

  • 30社くらい落ちたけど、諦めず続けたらいい会社に拾ってもらえた
  • もうできない!って思うまで前職では働きましたが、お蔭でスキルと経験がつき転職に成功しました

他のシングルマザーはラクラクと転職し余裕で生活を切り盛りしているように見えますが、同じように苦労している方も多くいます。一緒に進んでいきましょう。

子どもと不採用は関係ありません

子どもがいるという理由で採用されないのであれば、その会社とはただご縁がなかっただけです。

多くの会社や企業担当者から

  • シングルマザーはよく働いてくれるから、とても助かっている
  • 母子家庭のお母さんは、子どものためにって思ってるからやっぱり頑張るよね
  • 今どきの若い男子より、戦力になるんだよね

というような意見をよく聞きます。

また、「シングルマザーを応援したい」と思っている会社が増えてきているのも事実です。世間のイメージが変わってきたことや企業の理解が進んできたことも感じています。

最後に

今、頑張って働いているシングルマザーの皆さんが、シングルマザーの働く環境を作ってきてくれています。

その輪が少しでも広がっていくよう、私自身もしっかり頑張って働こうといつも思っています。

皆さんやその周りのシングルマザーが、少しでも働きやすい環境になるために、多くの方にこの記事が届くと嬉しく思います。