シングルマザー(母子家庭)の暮らしを「ちょっとずつ」良くする

シングルマザー(母子家庭)の生活保護、実際どうなの?

ライター 葉山あさひ

第2子出産後に離婚。会社勤務を続けるも、子どもの小学校入学を機に学童問題で退職し、副業だったライター業で独立。現在は、事実婚状態で5児のママ兼ライター業を続行中。

Photo hayama asahi

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id31-002経済的に生活が困難な家庭に支給される「生活保護」。病気で働けなかったり、支給年金が少なかったりと、生活困窮世帯へ最低限の生活を保障してくれる、まさに命綱のようなものです。

支給条件が合致すれば、シングルマザー(母子家庭)世帯も対象となります。ひとりで子育てと仕事をこなすシンママ家庭の多くは、楽な経済状況ではありません。苦しいとき、ふと生活保護制度が頭をよぎることも……。

果たして、生活保護はシングルマザー(母子家庭)世帯にどのくらい浸透しているのでしょうか。また、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

生活保護 シングルマザー(母子家庭)は受給しやすい?

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いざ、シンママが生活保護を受給しようとしたとき、申請すればすんなり利用できるのでしょうか? 生活保護を受けるには、いくつかの条件があります。

受給するにあたってクリアするべき主な条件

  • 貯蓄や、車などの資産は売却して生活費にあてる(資産活用)
  • 働ける状態であれば自分の能力に沿う仕事で収入を得る(能力活用)
  • 元夫や両親、親戚などから援助が可能ならお願いする(扶養活用)
  • 児童扶養手当、各種年金など、生活保護制度以外の給付を優先に受ける(他制度活用)

参考「厚生労働省 生活保護制度」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/seikatuhogo/

なかには貯蓄の解消や車の売却など、生活するうえで不利な条件もありますよね。支給を申請するには、現状を考慮しながら検討することになるでしょう。

どのくらいもらえるの?

厚生労働省によると、厚生労働大臣が定める基準で計算される最低生活費と収入の差額が支給されます。収入には親族からの援助や児童扶養手当なども含まれます。

(例)母33歳、子ども二人(5歳、3歳)の場合

秋田県秋田市の母子家庭世帯例 13万円程度
神奈川県横浜市の母子家庭世帯例 14万円程度

引用「生活保護の支給額」
http://seikatsuhogo.jp/shikyugaku/

住んでいる都道府県の物価などにより決定されているため、地方と都市を比較すると1万円前後、金額に違いがあるようです。

生活保護のメリットとデメリット

受給しているシンママ、していないシンママ

多くのシンママ家庭は、生活保護の受給条件を満たしている可能性が高いです。それでも受給しているシンママ家庭は「平成23年度全国母子世帯等調査結果報告」(厚生労働省)によるとたった14.4%とのこと。あえて生活保護を選ばないシングルマザーがたくさんいることを示しています。

その理由は、上記で述べたような生活保護を受けるための制約が大きいのでしょう。メリットとデメリットを考えたうえでの決断なのですね。

生活保護のメリット

  • 最低限生活が守られ、経済的な面で安定する
  • 医療費、住民税、所得税などの免除を受けることができる
  • 公共料金の支払い免除
  • 交通機関が無料(自治体による)

生活保護のデメリット

  • 貯蓄型生命保険がかけられない
  • 車が持てない(塾や部活、病院などの送り迎えに不便)
  • 周囲に自分たちが生活苦であることが知られてしまう(子どものいじめにつながることも……)
  • 生活費以外で使用できない(子どもの習い事や部活の費用もNG)
  • 子どものための貯蓄ができない(進学資金もNG)
  • 家賃に上限がある
  • ローンが組めない

まとめ

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「子どもを人並みに生活させたい」、どのシンママも心から願っていることでしょう。そのためには、安定した収入をいかに確保し続けるかが課題。しかし、生活保護を受けるには、今までの生活を一変させなければならない制約もあります。
自分を取り巻く環境やシンママの健康状態など、さまざまな視点から生活保護受給を考える必要があっても、受給するデメリットが生活や子どもに影響してしまうのであれば、問題ではないでしょうか。生活困難のシンママ家庭が、戸惑うことなく受けられる制度になると良いですね。


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